魚食普及 出前授業の実施事例

●2021年8月3日 出前授業の実施事例 NEW!!

新型コロナの影響でリアルな対面の出前授業の開催も制限される中ですが、久しぶりに豊富なプログラムの出前授業が開催され、大変有意義で楽しい授業になったようです。今回の授業の目的の一つは先生方に授業を経験してもらった後、次回以降は自分たちでやってもらえればいうもので、先生方に対しては事前セミナーを実施するなどの工夫も行われました。

結果、来年以降は自分たちの企画の一つにしていきたいとのご報告もあり、是非、その方向に展開していって欲しいものです。当センターとしては教材ツール(動画、資料、状況によっては材料)、授業の方法・プログラム・事例などの情報をご提供しサポートさせて頂きたいと思っています。

<受講の先生からの報告>

1.目的:座学や体験を通して、魚に興味や関心をもつとともに、参加する子ども同士のつながりを深め、今後の小学生教室の取り組みに生かす。漁師の仕事の大変さを実感するとともに、魚を扱う仕事に興味や関心をもつ。

2.日時:2021年8月

3.参加:児童22名 職員8名 (講師 大日本水産会 名古屋駐在1名)

4.内容:合計2時間

座学  (30分)…  タコを描く・魚を食べる意味と健康についてのお話

体験  (80分)…  ①カツオの一本釣り体験②カルタとり/③鮮魚(タコ)タッチ/④耳石とり

振り返り(10分)…  感想交流・ペーパークラフト紹介

5.活動の様子

座学はタコを描くことから始まった。描き終わると、子どもたちの描いたタコと本物のタコを比較した。答え合わせでは、知っているようで意外と知らない体のつくりをしていることに驚いていた。魚を食べる意味と健康についてのお話では、肉の油と魚の油の色の違いを見ながら、それぞれの油の体に与える影響について聞いた。時折、体を動かしたりクイズも交えたりしながら話が進んだので、子どもたちもとても楽しそうだった。

体験は、6,7人の班でローテーションしながら、各体験を約15分ずつ(耳石とりは25分)行った。一本釣り体験では、友だちの頑張りを全力で応援し、鮮魚タッチでは、生きたタコの手触りや生態にとても関心を持って楽しんでいた。最後の耳石とりでは、1年生から6年生までだれもが熱中し、耳石を早く見つけた子が、まだ見つけていない子に教える姿もあった。

今回は、事前に職員を対象とした学習会を2回行った。どのような体験かを体感することで、魚に関する知識の深まりとともに、体験を通して子どもたちにねらうことを見出していった。当日は、座学は神谷さんが行い、体験の進行は職員が行った。職員が行うことで、普段の子どもたちとの関わっている近い距離で、子どもたちの反応をダイレクトに引き出すことができたように思う。

全体を通して、子どもたちの好奇心を揺さぶったり、魚への興味関心を広げたりすることができたと実感する。また体験の中で、子ども同士のつながりもまた一つ深められたと思う。職員としても、魚の奥深さや面白さを味わうことができた。今回、講師の先生より教えていただいた活動やネタをもとに、来年度以降も集会所の企画の一つにしていこうと思う。

6.児童の感想

・さかなのかるたでは、いろいろなさかなが出てきて、いろいろなことを学ぶことができました。・タコをもってみたのははじめてで、すごくいいたいけんになりました。・つりざおで3キロあるさかなをひっぱりました。おもかったです。・ぜんぶいいたいけんができたなとおもいます。・しらなかったことを学べてよかったです。・またこんないいたいけんができるといいなとおもいました。・はじめて生きているタコを見て、タコにはほねがないのに、ゆらゆらうごけるからすごいとおもいました。(2年)

・タコはさわっておこったら色がかわるとしった。(3年)

・しらない魚のことがわかってべんきょうになった。魚のことがわかった。(4年)

・耳石とりが楽しかった。カツオの一本づり体験が一番楽しかった。カルタでは一まいしかとれなかったけど、自分がねらっていたカードがとれてとてもうれしかった。(5年)

・カツオの一本釣り体験で、漁師の方は約5秒でカツオを吊り上げることを初めて知りました。およそ3㎏のカツオを持ち上げるのには、かなりの力を使うので少し疲れました。始めて生きているタコを触ったとき、意外にもやわらかくてびっくりしました。(6年)

<講師からの報告>

今回の出前授業は「今後の小学生教室の取り組みに生かす」ことを目的のひとつとして、「座学+実習」の内、スタッフ8名の先生方に実習の指導を受け持ってもらうことにした。

1.事前セミナーの開催

事前に2回、実物の教材を用いて、要点を説明して、実際に体験してみる機会を作った。先生方は熱心にメモをとる姿が見られ、意欲を感じた。 2回目には、時間配分、グループ分け、教室の割り振りなど大筋の計画が提示された。1回目の事前セミナーの結果をもとに話し合いがなされた証で強い意欲が感じられた。 時間配分は、座学30分、実習80分(4つの体験)タイムキーパー&写真・記録係が決まっており、ほぼ時間通りに進行した(オンタイムで進行させるにはタイムキーパーはマスト)

2.子供達の反応

本物に勝るモノなし。最初に行われた座学では警戒心を解くよう「お絵かき」から始め、体験する実習の説明に触れるようにした。子供たちには、新鮮だったようで、それぞれの実習の世界に入り込み、熱中した。先生方の誘導も上手く、事前セミナーで説明した事柄に、それぞれの先生方の個性をプラスしてアレンジされ、地元にフィット。子供たちを引きつけた。

3.コロナ対策

実習では、密にならないように3つの体験用の会場を用意。座学と煮干しの解剖&耳石とりは、十分に間隔を空けて着席。ドアを開け、換気を施した。

4.先生方の反応

事前セミナーの段階で先生たち自らが感じた感動を、子供たちにどう伝えるか?それぞれの担当ごとに工夫をプラスしたのが成功した。ペーパークラフトも事前に自らサンプルを作成し子供にお手本として示すなど、意欲的だった。タコタッチ、魚カルタなどで、思わぬスーパースターが誕生したことなど、セミナー終了後のミーティングは驚きで沸いた。授業終了後、先生向けの調理実習(活タコをさばき、塩揉み後茹で蛸作成)では、活ダコ独特の強い食感に驚いた様子だった。

5.やってみてわかったこと

参加した子供たちも楽しんだが、指導監督した先生方も子供達以上に楽しめたようだ。出前授業の実習体験は傍観するより参加したほうがはるかに楽しいことが証明できた。 楽しいことは記憶に残る。その意味で指導者側の事前体験は効果的。セミナー終了後のミーティングで今回の反省点や改善案が出たので更なるパワー・アップが期待できそうだ。

 

<体験学習の準備と実施手順の説明>

①ジャンボかるた ~ご当地バージョンで作成~

②カツオの一本釣り体験 

③煮干しの解剖 耳石採取

④ペーパークラフト

 

 

 

 

①ジャンボかるた

 

①ジャンボかるた ~ご当地バージョンで作成~

準備、作成

・地元で水揚げされる水産物に特化して50種類ピックアップ

・A4サイズでプリントアウト それぞれ2枚ずつ作成する

・のりで厚紙に貼り付ける

・厚紙の角は切る(ケガ防止のため)

・ 1組は「絵札」として使用。もう1組は「読み札」として使用するため、裏面にヒントになるような文言を3つ用意、書く

実施時の手順

・通常のカルタ取りをイメージ

・カルタを並べ、ぐるっと取り囲むように子供を配置

・ルールを説明 「お手つき」や「間違い」など

・問題を読み上げる  例 ①カレイの仲間

・順番にヒントを   例 ②目が右側に寄っている

・さらにヒントを   例 ③石のような突起が…

・じゅうぶん時間を置いて、進め、最後は読み札の表側の絵を見せる。

・それぞれのヒントで探す時間を充分とる。

・誰が取ったか判定をする。

・時間まで繰り返し、1番たくさん取った人が優勝!讃える。

 

 

②カツオの一本釣り体験

 

 

②カツオの一本釣り体験

準備・作成

・道具のDIY

・釣竿は、中古の釣竿の加工でもできる(中古を釣具屋さんで安く分けてもらえればベスト)

・3本つなぎの2本を使用 1番先は使わない

・2番目の先端に「輪っか」を取り付ける

・糸はこんな感じ 釣具屋さんで作ってもらうとよい

・カツオは巾着袋を作成 白色の布地に染めた

・本物らしく縞模様で染め、ヒレを付ける 目はボタン

・中に入れるモノ(ペットボトルの大きさ)を工夫すれば対象年齢に幅を持たせて対応できる 重さ調節可能

・隙間はタオルなどを充填し形を整える

実施時の手順

・体育館のステージなど(1段高い場所)を利用して行うのが一般的だが、平面でも天井の高い場所なら工夫次第でできる。

・小さな子供には一定距離を引っ張れればOK とする。

・5年生以上には置いた机や椅子にカツオを乗せれば成功とする。

 

 

③煮干しの解剖 耳石採取

 

 

③煮干しの解剖 耳石採取

準備するもの

・煮干し各種(カタクチイワシ マアジ エソ トビウオ他)

・その他:黒い紙 筆記具 耳石採取用ワークシート セロテープ

実施時の手順

・「煮干し」の香りをチェック(出汁)

・魚体の構造 (口 ヒレ お尻 の位置)の確認

・水回りの設備が無くても、魚=実物が触れる

レベル1   色の付いた紙の上で実習開始

・5種類ヒレを探す 尾びれ 胸びれ 背びれ 腹びれ 尻びれ

・目 → 色 形  (煮干し=白 魚の水晶体=球形)

・お尻の穴を探す  → その位置まで内臓がある 割って確認

レベル2  耳石を見つける

・耳石とは、頭蓋骨の中にある石=炭酸カルシウム

・平衡感覚を司る器官 背骨がある動物にはみんな有る

・種によって大きさと形が皆違う

予行演習 レベル1のマアジの煮干しを解剖 頭蓋骨を見つけ、中にある耳石を見つける      全員一緒に行う 資料ノート作成  (7分)

本番 レベル2のカタクチイワシで時間まで競争

できた人は資料ノート記入後、まだできていない人に教える

煮干しを何尾使ってもOKだが、耳石をもらったり、手伝ってもらうのはダメ 自分で採取したものだけをファイルする 教える側も、手を出してはダメ 口だけで説明する(8分)

要点を教え合って、全員出来るのが目標

尾頭付きが食べたくなる魔法のゲーム

https://docs.google.com/file/d/1UtliIdpZIuorQMgNiMNZy5vW1AUOjJjP/edit?usp=docslist_api&filetype=msword

ワークシート↑

後日、いくつ集めたか、どんな魚の耳石を集めたか「見せっこ」すると良い。

(やり方を教えて、お家で食べて集め、ファイルする)

資料ノートと耳石コレクションでセット

資料ノート↓

https://drive.google.com/file/d/1qCZgyr55LYWYQ2PiwVhnN2TYlv6kCqyG/view?usp=drivesdk

 

 

④ペーパークラフト

 

 

④ペーパークラフト

準備するもの

・ペーパークラフト ハサミ 工作用のり(即接着用)

https://www.fra.affrc.go.jp/forkids/kids_pr_fun_paper-craft.html

・ダウンロードする

実施時の手順

・作った作品は、図鑑を見て住んでいる水深を確認

・水深ごとに分けて壁に貼れば、水族館ができる

 

 

 

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