10月15日は「九州あご文化の日」

あご(トビウオ)の魅力を全国へ

九州あご文化推進委員会 事務局

九州あご文化推進委員会は、長崎県平戸市、長崎県南松浦郡新上五島町、鹿児島県熊毛郡屋久島町の3自治体と、福岡県糟屋郡久山町の総合食品メーカー・久原本家グループが、2018年に発足した団体です。

近年、食品・調味料市場では「あご(トビウオ)」への注目度が高まっており、さまざまな関連商品が販売されています。しかしその食材としての特徴や、昔から九州地域に伝わってきた「あご」の食文化については、あまり知られていません。

「あご」には、海面上を長距離に渡って飛ぶという特異な生態や、生息地域ごとに異なる多様な食文化があります。脂肪分が少なく、青臭さがあまりないことから、刺身、すり身、塩焼き、唐揚げなどさまざまな調理方法で食されているのも特徴です。中でも「あごだし」は、深いうま味がありながら、すっきりとした上品な口当たりが特徴で、古来より九州では祝いの席やお正月、祭事など大切な場面で縁起のよい高級食材として振る舞われ、愛され続けています。「あご」と呼ばれるのは「あごが落ちるほどおいしい」とも言われています。

九州あご文化推進委員会では、そんな九州に伝わる「あご」の食文化の魅力を広めていくために、日本有数のトビウオの漁獲地で焼きあごの工場を多数保有する平戸市や新上五島町、フライや刺身など「あご」を用いた調理食文化が多彩な屋久島町、そして「あごだしつゆ」や「茅乃舎だし」など、「あご」を使用した和風調味料を多く手掛ける久原本家グループがスクラムを組み、日々連携しながらさまざまな情報発信を行っています。

活動の一環として、2020年に一般社団法人 日本記念日協会より、10月15日を「九州あご文化の日」とすることの認定をいただきました。九州のあご漁において最盛期を迎えるのが10月であることから、豊漁への願いと感謝を込める意味に加え、五十音の最初の音の「あ=1」と、語呂合わせの「ご=5」を組み合わせ、この日を記念日として制定いたしました。

今年の「九州あご文化の日」に合わせて、10月14日・15日の2日間、久原本家グループの本拠地である福岡県糟屋郡久山町にて「あご祭り2023」が開催されます。コロナ禍の3年間は実施できなかったため、リアルイベントとしては4年ぶりです。会場では、炭火の焼きあごを実際に試食できるブースを設けるほか、各自治体の特産である「あご」関連商品を販売。だしを通じて「あご」の風味を体験したことのある人は増えているかもしれませんが、今回は筋肉質でうまみの詰まった「あご」の“身”の美味しさまで体験できる貴重な機会を提供します。また、子どもたちが「あご」について学べるイベントブースも準備。トビウオの動画や塗り絵など、楽しみながら九州ならではの「あご」の文化に触れることで、子どもたちが郷土の食への関心を深めることも願っています。

さらに、当委員会が年に1回発行しているフリーペーパー『あご便り』の最新号も、「あご祭り」会場にて無料配布いたします。これまで7号まで発行しており、8号目となる最新号では、長崎県平戸市のあご文化とサステナブルな取り組みをご紹介する予定です(※なお『あご便り』は、10月中旬以降に全国に30店舗ある『久原本家 茅乃舎』でも手に入れることができますので、ぜひ楽しみにお待ちください)。

「あご」は、文化庁が制定した「100年フード」にも選ばれ、私たちはその認定団体としても登録されています。「100年フード」とは、我が国の多様な食文化の継承・振興への機運を醸成するため、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を、100年続く食文化として認定する制度です。今後もこのような活動を通じて、「あご」の魅力が九州だけでなく、日本の食文化として根付いていくように発信を続けてまいります。

〇九州あご文化推進委員会HP

https://kyushuago.jp/

〇九州あご文化推進委員会 公式Instagram

https://www.instagram.com/kyushu_ago/

 

 

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