【レポート】日本かつお・まぐろ漁業協同株式会社、 日本かつお・まぐろ漁業協同組合による、まぐろ出前授業を見学しました

カツオとマグロの出前授業

2019年に江東区立第五砂町小学校にて開催された「日かつ」さんのマグロに特化したさかな学習会を見学してきました。
参加者は、社会科の漁業の授業を終えた5年生94名と、父兄45名。
7人態勢で体育館に大漁旗、原寸大クロマグロの写真を設置し、児童を迎え入れます。

座学はビデオ7分を入れて40分強。
94人中30日以内にマグロを食べた児童は28人。
その内、マグロの種類が分かる人は3人。その内、漁獲海域が分かる人は0人でした。
今日は、自分で食べたマグロの名前とどこでどの様に漁獲されたかを勉強します。
マグロの種類、漁獲海域、餌、はえ縄漁業の方法や船、乗組員の生活を説明しながら、
児童は一生懸命に資料の穴埋めを行います。

担任も参加して大盛り上がり

一番の盛り上がりは、担任の先生が冷凍庫で働く人の服装と、はえ縄漁の漁師さんの服装で出てきた場面。安全長靴を履いた担任の先生の足をガシガシ踏みつけても鉄板が入っているから痛くない!と言うところが特に盛り上がりました。数百Kgの凍ったマグロが足に落ちても怪我をしない上に、-60℃の冷凍庫でも働ける服装である理由も聞いた直後に5分の休憩となり、安全長靴を履いてお互い踏みあったり、冷凍マグロの頭を触りながら、歯に触れたり、頭に穴が開いている理由を聞いている児童もいました。この頃には児童達は興奮状態でした。


担任の変装に児童が湧く


冷凍マグロ 脳天の肉はココだ!

まぐろ船は今どこにいる?

休憩後、本日の試食に出るメバチマグロを漁獲した第58福永丸の現在位置をインターネットのAIS(自動船舶識別装置)で検索し、南太平洋に居る事が分かりました。また、数時間前と比較して一直線に動いていた事から、延縄を海に投げ入れている、正に操業中である事が分かりました。
そしていよいよメバチマグロの漬け丼の試食です。
小分けされた冷凍メバチが丁度解凍されており、自分たちで盛り付けます。

魚の油と豚の油の違い

試食後に、豚の油と魚の油の違いを視覚的に見せるため、温めた2種類の液体油を冷却しました。5分ほどで豚の油は全て固まりましたが、魚の油は固まりませんでした。
その性質の差によって、魚の油は太り難いと言われている説明がありました。

今回、プログラムを見学させて頂き、まぐろの頭や船の動き、漬け丼のマグロなど、現場でないと手に入らないモノや情報を使い、盛り上げながら分かりやすく説明していると感心し、私自身楽しみながら聞いていました。

また、我々の学習会でも栄養の話の際に視覚的に魚の油を見せると効果がありそうだと感じ、アイデアを頂きました!

栄養面の話は専門的な分野となり、論文などを読み込まないと分かりにくい内容もあります。このような専門的知識が必要なDHA,EPAを分かりやすく説明できる資料があれば、魚食普及を行う際に効果が高く、魚食普及を行う方の負担が減るのではないか、そんなことも考えていかないと!と勉強させていただきました。

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