エビのプロに習う「エビの味噌汁」教室 和食体験したい!
身近な食べ物から、海産物を好きになる!
観察しながら生き物の体の仕組みを知り、食べて食卓で楽しい話題にしませんか?
和食文化も知れて、普段の食事にもつながる体験学習として出前授業でも好評です。
お吸い物もエビの色が映えてきれいです。
エビのお味噌汁を食べる!プログラム例
①お出汁を引く
開始前にお湯を準備、昆布で出汁を引いた後に、カツオ節で出汁を引く。
世界一堅い食べ物、カツオ節は削った香りはイメージが変わります。少し焦げた香りも特徴ですね。
カツオ節の出汁殻は味噌で炒めるとふりかけになりますし、お好み焼きに入れるのもおススメです。
②エビは、いつ獲られたか?
鮮度がよいので、2-3日以内に獲られたと考える児童が多いけれど、冷凍エビの95%は冷凍で海外から運ばれてきており、大体半年から一年前ぐらいのエビです。
エビはカニに近い仲間で、蟹は虫が解けると書くほど鮮度が落ちやすいので時間を停める冷凍技術が無いと、鮮度が落ちやすいエビを食べることは難しいのです。お正月などに一度に食べたいという需要にも応える事ができる冷凍技術はすごいのです。
ボタンエビの刺身などは獲ってすぐに船内冷凍するので新鮮でお刺身で食べることができるし、一年中食べられます。
※冷凍有頭エビ(アイスブロック)を使うといつでも楽しめる!
冷凍だと、予約ができ、スペースを取らずに当日解凍できて一年中楽しめます。
天然、養殖、加熱、刺身グレードの様々なエビがあり、参加者の状況に合わせた試食にも対応できます。
触角が氷の中で守られているので、長寿の象徴のヒゲの様子もわかります。
③エビの体を観察する。
◼︎色:種類によって色も形も違う。赤色のイメージが強いエビも、浅瀬に住むエビは茶色~黒が多く、海の深い場所で生きているエビは赤い色が多い。
どのエビも茹でるとだいたい赤くなる。
◼︎ヒゲ(触角):敵に食べられないために、身を守る工夫の一つが触覚。
身を守るために一番なのは、逃げる事。敵に見つかる前に敵に気づくため、長いヒゲがある種類が多いのは、泳ぐタイプのエビで、体全体がつるっとしている。歩くタイプのイセエビは体中にトゲがあり、ひげにもトゲがありヒゲで敵から身を守ろうとする。種類によって長さや用途が異なる。
◼︎尾:後ろに素早く逃げるための、うちわのような大きな尾がある。普段は使わずに逃げる時に使う。
エビフライの見た目を左右する部分だが、天ぷら等でそのまま油に入れると爆発するので切れ目を入れる。
◼︎殻
エビは甲殻類の仲間。骨は無く、殻で身を守っている。成長するときは、殻を脱ぐ必要があり、脱いだ後は体が柔らかいので敵に見つかりにくい時間や場所で殻を脱ぐ。
殻まで柔らかく全て食べられるソフトシェルクラブは、脱皮直後のカニを数時間以内に凍らせたもの。
◼︎足の本数
エビの足は26本。泳ぐ足はスプーンの形、歩く足は棒状、エサを掴む足はハサミ状になっている。様々な役割がある事を説明。
※より詳しく知りたい、解剖したい場合は「こちら」
④エビの殻剥き
頭を残して、足側から手で殻をむく。水産会社の工場では、一尾3-4秒で殻が剥かれる。
エビの殻剥き終了後、エビを集める。
⑤熱を通した場合の色の変わり方、肉の丸まり方の説明
両手で一尾ずつ生のエビの触覚を持ち、片方だけお湯につける。
茹でると殻が赤くなり、丸くなる。
エビフライにする場合は、丸まらない様に筋肉に切れ目を入れておく(伸ばしエビ)
※茹でて剥いてあるエビは便利だけれど、自分で殻つきを茹でる方が殻に閉じ込められて味がしっかり残っている。手間になるけれど、おすすめ。
⑥用意する道具
※必要なもの
鍋、出汁取り用網、お玉
冷凍有頭エビ、殻むき用紙皿(直径20㎝)、お椀、箸、味噌、ハナガツオ(カツオブシ削り器、カツオブシ)、昆布
【補足】
エビは3000種類以上と言われている。泳ぐ種類、歩く種類、淡水海水など様々。
種類によって形も異なるし、味も違う。
「エビ」とひとくくりにせずに、種類を知る事が、おいしい思いをする事につながる。
色々なエビについて
歩くタイプの伊勢海老。体全体が、がっしりしており、触角は太く身を守るトゲがある。
「こちら」からエビのヒミツを紹介しています。