水産・海洋高校生が活躍しています
全国にある水産高校は46校。各学校では水産・食品・海洋などにかかわる様々な活動が活発に行われています。平成30年度「水産白書」では、いろいろな学習・取り組み事例が紹介されていますし、秋に行われているFish-1(フィッシュ・ワン)グランプリでは「水産高校生ステージ」で毎年3~4校が活動を発表しています。
おさかなメルマガやこのホームページでも水産高校生の元気な活動を適宜ご紹介して行きたいと思います。水産高校生・関係者の皆様の情報発信をお待ちしています。
初回はいわき海星高校です。
1.「水産高校生が考えた魚に合う珈琲 魚Blend」について 2020年3月
福島県立いわき海星高等学校 水産クラブの生徒が、地元・小名浜の珈琲店と共同開発したオリジナルブレンドで、本校実習製品である「サバ水煮缶詰」の味を参考にしながら「魚に合う」味に仕上げました。
水産クラブでは、ダイビング、食品調理、新商品開発、水槽管理、地域イベントへの参加など、様々な方向性から地域水産業・海洋関連産業の活性化へアプローチしています。
今回開発した魚ブレンドを通して、魚を食べることを少しでも楽しんでもらいたいという気持ちを込めて作りました。
令和元年5月より養田珈琲の店舗へ足を運び、珈琲に関する知識について学習したり、淹れ方を習ったり、ブレンドを試したりしてきました。構想から完成までやく10カ月を要しましたが、「魚に合う」というコンセプトを見事に実現できたと自信を持っています。
開発に携わったのは水産クラブの2年生、金子美嘉(かねこみか)、山野辺千尋(やまのべちひろ)、若月萌佳(わかつきもえか)の3名で、ブレンド開発を行うのと同時に、市内のイベント等で試作品をハンドドリップのテイクアウトコーヒーとして提供してきました。
「魚に合う珈琲」が本当に実現できるか最初は半信半疑で、手探り状態の開発でしたが、それでも、水産高校に通う私たちにしかできない方法で魚食の普及に取り組みたいという思いで取り組んできました。実際にサバ水煮と一緒に口に含んでみると、魚の臭みやえぐみを感じることなく、珈琲とサバの旨味が見事に調和して、とても美味しく飲んでいただけると思います。
パッケージデザインは、水産高校らしい波のデザインと、女の子らしい可愛いデザイン、「水産高校生が考えた魚に合う珈琲」というストレートな表現を入れました。「魚Blend」という名前については「魚が入ってるの?」と聞かれることもありますが、「魚に合う味にしました」と説明すると納得してもらうことが多いです。
様々なコンセプトの商品がありますが、「魚に合う珈琲」というコンセプトはなかなか無いのではないかと思っています。魚が好きな人も、少し苦手な人も、この珈琲片手に魚を食べてみてほしいと思います。
購入や販売にご興味のある方は、こちらまでご連絡ください。
福島県立いわき海星高等学校 水産クラブ担当 教諭 手代森 瑛司 teshiromori.eiji@fcs.ed.jp