毎月10日は「トトの日」

===3月10日(毎月10日)は「魚(トト)の日」===

「魚(とと)の日」で元気な魚屋さんをアピール

全国水産物商業協同組合連合会 専務理事 千葉和男

皆さんのご近所で、昔ながらの「魚屋さん」を見かけることはありますでしょうか。魚介類はスーパーでも購入することができますが、「魚屋さん」で購入しようと探しても見つけることが難しいほど減少しています。

私は鮮魚小売業、いわゆる「まちの魚屋」で構成する協同組合の連合団体であります「全国水産物商業協同組合連合会」(以下「全水商連」という。)に所属しておりますが、年々まちの魚屋さんが減少することで会員数も減少しています。

全水商連は、昭和29年に参加会員であります鮮魚小売業の地位向上のため設立され、現在会員数は63組合、約4,400名の傘下組合員数がおります。小売業はもとより、外食、学校給食、病院、介護施設等への納品業務を単独、または小売業と併せて複合的に事業を行っておりますが、経営者の高齢化・後継者不足、また大型化する量販店の出現や商店街の衰退により会員数が減っています。

しかし、まちの魚屋さんは減っても世界の魚介類の需要は高まっています。水産庁によりますと、世界では1人当たりの食用魚介類の消費量が過去半世紀で約2倍に増加し、近年においてもそのペースは衰えてはいないそうです。

一方、日本については、その消費量が約50年前の水準まで低下しています。水産庁では、国内の水産物消費量が長期的に減少していることを踏まえ、消費拡大を官民協働で推進するため、令和4年11月、毎月3~7日までの間を「さかなの日」として制定、今後、多くの賛同メンバーによる水産物の消費拡大に向けた活動が行われ、より一層の消費拡大を目指しています。

全水商連におきましても、魚介類の販売数が減少していたことから、平成21年に開催しました全水商連全国大会(第56回)において、全国の鮮魚小売商の活性化を目指し、元気な魚屋さんをアピールすることで消費者に魚の美味しさを伝えたく、毎月10日を「魚(とと)の日」として制定しました。更に店頭にポスターを掲げ、各地域の実情に合ったイベントを展開しています。

制定した当時のポスターを掲載(社名、所在地は変わっています)

近年、地球環境の影響による不漁が続き、国内で手軽に食べられたイカ、サンマやサバなど大衆魚も漁獲量が減少し、さらに販売価格も高騰していることから、ますます消費者の魚離れが続くことに危惧しています。まちの魚屋としても厳しい状況が続きますが、訪れていただく機会がありましたら、対面販売の利点を最大限に活かし、美味しい魚をご紹介・提供させていただきますので皆さんのご来店をお待ちしております。

 

=みなさんの地元で開催されてる『おさかな関係の記念日、お祭り、イベント』を教えてください!= ☞情報投稿フォームから

 

« »

この記事をシェアする
タイトルとURLをコピー