「海とさかな」自由研究・作品コンクールのページ  

「海とさかな」自由研究・作品コンクール

今年で39回目を迎える「海とさかな」自由研究・作品コンクール は小学生ののびのびとした力作が毎年寄せられています。そして応募のきっかけ作りに出張授業も行われています。このページでは、本会が関係する出張授業の様子などをお伝えしていきたいと思います。

 

1.群馬県高崎市立倉渕小学校の田中克彦先生からの報告    2020年3月10日

「海とさかな」自由研究・作品コンクールへの応募に向けて、昨年出張授業を行った群馬県高崎市立倉渕小学校の田中克彦先生から、「学校・団体協力賞」を受賞したとの連絡を頂きました。出張授業を受けようと思った狙いや、子供達の反応などを寄稿していただきました。

「海とさかな」の出張授業から「SDGs」へ

群馬県高崎市立倉渕小学校 田中克彦

 

「ESD(持続可能な開発のための教育)」は、今回改訂の学習指導要領の基盤となるもので「持続可能な社会の創り手」の育成を目指す上で重要な視点である。「海とさかな」の出張授業は、「持続可能な社会の創り手」として、本校の子どもたちの視野を広げ、「SDGs(持続可能な開発目標)」などの様々な社会課題に目を向けられるようにするためのひとつとして計画した。

群馬県高崎市立倉渕小学校は、小規模校で、高崎市の山間部、烏川の上流地域に位置している。自然に恵まれた倉渕小では、様々な環境学習が実践されてきた。川や海を意識した活動としては、2年生で「ヤマメ」の飼育、観察、放流を行う学習、5年生で烏川の下流地域の「浦安」を訪れ沿岸地域の環境や生活を学ぶ学習がある。今回の「海とさかな」の出張授業を計画することで、海の生き物や自分たちの生活と海との関わりをより意識できるのではないかと考えた。

「海とさかな」の出張授業は、私が理科を担当していた3年生から6年生までの4学年、約100名で行った。当日は、魚をとる様子やにぼしの解剖、魚の栄養と漁業についての話、魚をさばいてもらっての体のつくりの学習、色々な魚を触りながらの観察、魚を使った汁の試食などたくさんの貴重な経験をさせていただいた。

学習を通して、子どもたちは次のような感想を持った。

○ほんとうの魚を見て楽しかったです。ふだんできないじゅぎょうをして勉強になりました。(3年)

○今日の授業を通して知っている魚もあったけど、知らない魚もあっていろいろな魚を知ることができ、うれしかったです。(5年)

○今日は魚の体の中などのことがわかり、じっさいに体をさわってみたり、ヒレをのばしてみたり初めての体験ができてよかったです。(4年)

○最初に見せてもらったクエの解体がすごいと思いました。魚のみそ汁もとてもおいしくて、たくさんの魚がさわれてうれしかったです。その後にやったにぼしの解体も自分でできてうれしかったです。(5年)

○魚の心臓や胃などふだん見られないようなものを見ることができました。(6年)

○私がふつうに食べていた魚は漁業の人たちが一生懸命にとってくれていたことを知りました。魚のことについても興味がもてました。(6年)

その後、理科室の廊下に当日の様子を撮影した写真や「『日本水産魚譜』307選」のポスターでコーナーをつくった。コーナーの前では、足を止めて見ている子どもたちをしばしば見ることができた。

○すずきという魚をかいたいして、いを出した時にその中を見てみると小さいエビや魚などが出てきました。ビックリしました。目をさわったらプルプルしていました。最後においしいみそしるをもらって楽しかったです。(4年)

○たくさんの知識を得ることができました。かいぼうを見ていると心ぞうなどたくさんの内ぞうを見ることができました。とてもおもしろかったです。色々な魚を見てみるとたくさんの形やウロコのもようがあってワクワクして見ました。自分がやったいわしのかいぼうも背骨がよく見えました。漁のやり方がよく分かりました。とても大変そうだったので、感謝して食べようと思います。楽しんで授業をすることができました。(5年)

○もっともっと魚のことが知りたいと思いました。(3年)

○今日魚のことでないぞうやうろこなど色々なことが分かってよかったです。夏になったらコンクールに出したいです。(3年)

こどもたちの感想から、「海とさかな」の出張授業は予想以上の成果をおさめ、子どもたちの視野を広げたり、意識を高めたりすることができたのではないかと考える。

今回の受賞のおかげで、「未来を変える目標 SDGsアイディアブック」、「未来に授業 私たちのSDGs探求BOOK」、「SDGs(国連世界の未来をかえるための17の目標)2030年のゴール」を購入することができた。子どもたちの視野をさらに広げ、意識を高めて、「持続可能な社会の創り手」を育成していくために、これらの資料を活用していきたいと考えている。

<受賞を機に新たに整理して貼りだしたポスター類>

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田中先生、有難うございました。講師として授業に参加して、子供達がとても興味深げに、熱心に聞いたり、参加してくれて嬉しかったです。

子供達の感想も、「*漁師さんが命がけでとった魚なので残さず食べたい、*これからは、命をもらっていると思って食べたい、*魚には栄養がたっぷりふくまれている、*私は魚はそんなに得意ではないけれど、新鮮な魚はすごくおいしかったです。」などがあり、たくさん美味しいお魚を食べて欲しいと思いました。こちらに、まだ沢山の感想があります。

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