第10回枕崎カツオマイスター検定開催&受検!

枕崎カツオマイスター検定ってなに??

かつお節生産量日本一である鹿児島県枕崎市で製造されるかつお節の製法や歴史、カツオの生態や栄養素までカツオに関する幅広い知識を身につけ、「枕崎のカツオ」の伝道師を任命する検定試験で、合格された方を「枕崎カツオマイスター」として認定するものです。

今年はコロナ禍を経て4年ぶりに開催され、11月18・19日の2日間で全国から60名以上が受検し、52名が合格しました。

(主催:枕崎カツオマイスター検定推進協議会、共催:大日本水産会)

ここからは、本センターに今年度から配属された私ウチボリが実際に受検していた様子をご紹介します!

1日目

開会式→かつお節製造工場の見学やカツオの三枚おろし体験→かつお節の削り&出汁取り体験→関係施設の視察→講義

同検定委員長である愛媛大学の若林良和理事より開会宣言

かつお節製造工場見学では、職人による生切り(一尾を節の状態まで捌くこと)の実演、煮熟(しゃじゅく)した身の骨抜き作業、焙乾(火気の熱気流で乾燥させる作業)の場内を見学させて頂きました。

上から合断ち包丁、身卸し包丁(中2本)、頭切り包丁と三種の包丁を使いわけて生切りを行います。

私も身卸し包丁を使って三枚おろしをさせて頂き、非常に貴重な経験となりました。

鰹節工場の屋外には、焙乾で使う広葉樹の薪がぎっしり積みあがっていました。

カブトムシも大好きな広葉樹(ナラやクヌギ)は火力が強く火持ちが良く鰹節作りも適しています。

受検生の中には、鰹節作りに適した薪の研究をされている学生さんも。

利尻昆布と本枯節を使って本格的な出汁取り体験を行いました。

昆布のグルタミン酸とかつお節のイノシン酸の二つの旨味成分の相乗効果により、奥深い味わいでホッと一息つけるような出汁ができあがりました。(こんなに贅沢に本枯節を使ったのは初めてだな)

使用後のかつお節も醤油と味醂で味付けしてふりかけとして余さず使えることを教えて頂きました。

枕崎水産加工業協同組合の再資源化施設を見学

かつお節を製造するときに発生する煮汁、頭部、骨、内臓などの加工残さを加工し、製品化する取り組みが行われており、1年間で1万4千トンもの残さを処理しています。

製品化された魚粕やソリュブル(液体成分)は養殖魚・畜産の餌や肥料、魚油は養鶏の餌、頭部油は健康食品(DHA)の原料として利用されています。

この取り組みにより、枕崎のかつお節工場では煮汁も含めて廃棄がほぼ出ていないということです。

他にも、海外まき網漁船や冷凍カツオの輸入船が入港する枕崎漁港、南洋漁場を開拓し枕崎のカツオ文化を語る上で欠かせない人物、原耕(はらこう)の銅像、片平山公園の鰹供養塔など市内を巡りながらカツオ文化に触れました。

 

2日目

講義→閉会式→試験

2日目は8:30から14:00まで講義尽くしの一日。そして試験。

同検定の若林良和委員長をはじめ鹿児島大学水産学部や鹿児島水産高校の先生、かつお食堂の松永店主ら専門家がカツオに関する各担当分野の講義を実施しました。

各講師の説明は、難しい内容もユーモアを交えてわかりやすく、何よりも “かつお愛” に溢れた方々のお話は聴き手である私の興味関心がそそられ、あっという間の一日でした。

試験では100点狙いの私は制限時間いっぱいまで粘りましたが、まだまだ修行が足りず100点とはならず…悔しい!

最後に、枕崎カツオマイスター検定は普段見ることができない関係施設の見学や体験、講師の講義を聞くことはもちろん、他の個性溢れる受検生との出会いもあり、夜は鹿児島の食文化も学び、非常に有意義な2日間となりました!帰り道には白波酒造の酒蔵や知覧の茶畑に寄り道しても楽しいと思います!

興味がわいた方は、来年チャレンジしてみてください!!(初の100点は誰の手に?)

↓昼食の船人めし 美味しかった~

年に一度実施されるので、夏ごろに「こちら」を確認してくださいね。

コロナの影響でメルマガでの紹介が難しくなっていましたが、来年からはしっかり発信していきます!

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