魚介類に含まれるヒ素と、海産物を安全に食べる方法

海産物とヒ素

毒性が強いので事件に用いられたり、ヒ素中毒のイメージが強いヒ素。

様々な物質とくっついて、水や食べ物の中に存在していて、魚介類、特に海藻内に多く含まれて食べられていますが、食品摂取でヒ素による明らかな健康被害は認められていません。「こちら」

ここで、普段通り食べても良い理由を紹介します。

有機ヒ素と無機ヒ素の安全性の違い

炭素を含む有機ヒ素は比較的安全。魚やコンブ、ワカメに含まれるヒ素は有機ヒ素で人への悪影響は小さいと考えられています。「こちら」

ただし、ヒジキには無機ヒ素が含まれます。普段通りに食べる分には問題ありません。

心配になった人は「農水省の調査」を見ながら考えましょう。

海藻類の検出結果に注目。ヒジキ、ワカメ、コンブ、ノリで検出されていて、注意点は2つ。

①無機ヒ素が検出されているのはヒジキ。ワカメたちは有機ヒ素!

②乾物ヒジキは水戻しヒジキの10倍以上検出されている!

※重さあたりの検出量なので、水分が無い分多く見えます(バイキンの数なども乾燥品のデータは多く見えますが、食べる状態で比較すると変わりません)。

さて次はヒジキをどうすれば安全に食べられるかがポイントになりそうです。

ヒジキはどう食べたらいいの??

ヒジキに含まれる無機ヒ素は、水に溶けやすい水溶性が特徴です。

水温が高いほどより多く溶けだすので、水洗いや水戻ししてから、煮こぼし・ゆでこぼし、そして水洗いがおススメです。

この作業で半分~9割の無機ヒ素が水に溶けて流れてしまうので安全と考えられています。詳しい方法は「こちら」

↑生ヒジキは必ずゆでてから。

乾燥ヒジキは既に煮こぼしてありますが、心配な人は食べる前に煮こぼしてもいいでしょう。

なお、化合物によっても異なりますが「ヒ素の致死量」1.5-500mg/kgなので体重50Kgの人だと75mg~25,000mgです。

水戻し後のヒジキ1Kgあたり2.1-20mg無機ヒ素が含まれている事を考えると、Kg単位で食べる場合は・・・ということになります。

バランスよく、という常識の範囲内であれば問題ありません。

水もℓ単位で飲み過ぎた事で死亡例がありますし、塩も50Kgの人なら30g程度の摂取から危険と言われています。

いずれも常識的な食べ方であれば考えないでいいレベルです。

より詳しく、魚介類に含まれるヒ素化合物の毒性および生体内代謝については「こちら」

ヒジキの素敵なところ!

怖そうな部分も大事ですが、いい点もモチロンあります。

カルシウムや鉄分、食物繊維を豊富に含むヒジキ。

乾燥ヒジキは常温保存もできるので、おかずとして食べてくださいね!

« »

この記事をシェアする
タイトルとURLをコピー