ホタテの寄生虫?ピンクや黒の何かが殻についている。

殻ホタテ(カラホ)について

ホタテをさばこうとしたら、黒い寄生虫のようなものが。

こちらはピンクの寄生虫のようなものが。

サンマに付く事があるペンネラのようですが、実はこれ、寄生虫ではありません。

では一体何??

ホタテの育ち方:殻に付くもの付けるもの

海の中で育つホタテには色々な生き物が付着します。上の写真では、一年目のサイズの場所にフジツボがびっしりついています。

稚貝は、ある程度まではカゴで大きくします。餌は海の中のプランクトン。

その後、形が悪いものは稚貝として販売して、成長が早い個体、形がいい個体は、以下の2つの方法でさらに大きくします。

①耳吊り 北海道西側 比較的深い海域に多い。養殖!

西側では比較的深くなってしまうので地撒きにするとホタテが育ちません。

そのため、貝殻の一部(耳:みみ)に穴を開けて吊るして養殖します。

そして・・・その時の吊るしたヒモ類が今回の黒やピンクの寄生虫のようなモノの正体です。

プラスチック製だったりするので、BBQ用の場合は抜き取ってから焼いてくださいね。

②地撒き 北海道東側 比較的遠浅海に多い。天然!

ホタテが生きられる海の深さの場合は、稚貝を海にそのまま放します。

そのご3-4年してから底引き網で漁獲します。獲る場所と放す場所を3-4年おきにすると毎年獲ることができます。

小さい時は人が守って海に放して大きくしてから獲る、シロザケと同じ栽培漁業です。

そのため獲った時は天然となります。

底引き網で漁獲するので、ヒトデ君たちも大漁!

ホタテの天然と養殖の違いはなに??

天然と養殖は判断が難しいですが、誰のものかが明確か?ということが明確かどうかで天然か養殖かが決まります。

かごの中や吊り下げられているホタテはかごや吊り下げた人の物なので誰のものかが明確で養殖です。

一方で栽培養殖のように小さい時だけ人が守って、その後は海に放される魚たちは移動するので誰のものでもなくなりますし、天然の魚が混ざる事もあります。このような場合は天然になります。

 

海でも網などで区画分けされていれば養殖になりますが、ホタテの地撒きは開放された海で大きくなるので、天然モノとして皆さんの食卓に出回ります。

 

ホタテは移動しにくいためか、地撒きも養殖と混同される場合がありますが、地撒きは天然、耳吊りは養殖です。耳吊りが養殖とはいえ、ヒトはホタテの住む場所を提供するだけで、エサは与えません。

天然の海のプランクトンをホタテが勝手に食べてくれるので、エサを与える養殖魚のようにエサ代がかさんで困る!ということもありません。同じようにカキやホヤも場所を提供して吊り下げて育てている場合は養殖です。

吊り下げると、マンションのように立体的に効率よく育てることができます。そのため限られた海面でもお手頃価格で買うことができるのです。

 

「こちら」から殻付きホタテのさばき方、刺身の作り方を紹介しているので、美味しいホタテを食べてくださいね!

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