シャコガイを守る、技術と工夫

絶滅種?のヒレナシジャコが豊洲市場に??

豊洲の仲卸さんから沖縄産のヒレナシジャコ?が3つあるけど・・と連絡がありました。

聞きなれない貝です。

ヒレナシジャコ(パラオで撮影)

コロナによる観光客減少の影響で、沖縄で消費されなくなった貝が東京に届くようになったようです。

ヒレナシジャコについて調べてみるとこんな記事が。

「ヒレナシジャコ10年間未確認 絶滅か(宮古毎日新聞2020年3月1日)」

ん?種苗(稚貝:赤ちゃん)を増やすために探している??これは買って食べないほうがいいのでは?

疑問に思い宮古島の方に電話で聞いてみたところ、不規則なかみ合わせと鋭利なかみ合わせ部分の特徴から、沖縄から届いた貝は、「シャゴウ」という「ヒレナシジャコ」に似た貝であることがわかりました。違いは下の資料を見てください。

シャコガイと人の関り

ヒレナシジャコについて宮古島の海業センターの担当の方に詳しく伺いました。

・海業センターは、国内6種のシャコガイのうち、5種(ヒメジャコ、ヒレジャコ、シラナミ、トガリシラナミ、シャゴウ)の種苗の生産に成功しており、最後の一種ヒレナシジャコは6種のうちもっとも大型になり、成長が速いため養殖と観光資源の両面から期待している。

・10年前に獲られたきり、野生はほぼ絶滅状態で今後も見つかる可能性は低い。

・石垣島の川平湾(保護水面)に、20-30年前に沖縄県施設で種苗生産され、放流された個体が生き残っている。

・海業センターに4個体の兄弟がいる(平成19年度の種苗。川平湾と同じ親の可能性があるが不明)。

・シャコガイは雌雄同体(オスでもありメスでもある)で2個体いれば種苗ができるが、遺伝子が違う親で種苗生産する事が望ましい。

 

というわけで、野生ではほぼ絶滅ながら、種苗生産で増やし、保護水面で守った結果、生き残っている状態であり、川平湾ではグラスボートに乗ればヒレナシシジャコが群れているのを見ることができるそうです。

 

シャコガイとは・・・

貝殻は見たことがあっても、海の中のシャコガイはなかなか見る事ができません。

外套膜は上の模様例のように様々でとてもキレイなので、ぜひ見て頂きたい!

ここから3枚は10年以上前にパラオ共和国で撮影したものです。

岩の中に埋まっている小型の他、大型の種類はゴロリと置かれているかのように生きています。

形もオシャレですよね??

ヒメジャコ

 

ヒレナシジャコ

オオジャコ(ヒレナシより切込みが深い)

憧れのシャコガイを見に海外に行く人もいるので、観光資源として日本でもヒレナシジャコが、増えてほしいですね。

川平湾のヒレナシジャコ

川平湾は保護地域かつグラスボートも行きかうため遊泳禁止区域で、結果として守られていますが、何も知らない人がシャコガイを勝手に獲ると、動けず逃げられないシャコガイは一気に少なくなってしまいます。それでは困りますよね。

そのようにならないように、「「資源源管理型漁業」があるのです。

イセエビは数が少ないから獲ってはいけないと聞いたことがあるかもしれません。

シャコガイも動けないので数が減りやすいため、漁師さんしか獲ってはいけません。

「漁師だけズルイ!みんなの海だ!」という声も聞くことがありますが、皆がルールを守らずに勝手に獲ると、限りある資源がすぐになくなってしまいます。なので、その地域をよく知っている漁師さんが中心となってルールを守ることが重要なのです。

もちろん、漁師さんでも獲ってはいけない大きさ、獲ってはいけない場所等が決められています。

というわけで、勝手に獲らずに、ルールを守って獲った魚介類が並ぶ、市場やお店で買いましょうね。

シャゴウは・・・

・・・で、結局のところシャゴウは思い切って購入しましたが、6.8Kgもある重さで持ち帰るのが大変でした。

また、シャゴウの特徴である鋭利な噛みこみ部分で手を何か所か切ってしまいました。

でも、磯の香りの身と、キモ(トーフとも呼ばれる)の濃厚な独特な味で、貝好きとしては、大満足。シャコガイ好きとしては、このような美味しい貝がいつまでも食べれる環境を残していきたいと感じました。

というわけで、皆さんが知らないところで、技術と工夫で守られている種類があるということも覚えておいてくださいね!

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