日本国内 絶滅魚類は5種類に
日本国内の絶滅種 魚類 汽水・淡水魚類
環境省のレッドデータブックによると、魚類は3種が絶滅種とされています。「こちら」
チョウザメ Acipenser medirostris
スワモロコ Gnathopogon elongatus
ミナミトミヨ Pungitius kaibarae
いずれも汽水・淡水魚類で、生息域が狭い事が絶滅しやすい原因の一つです。
数年に一尾程度、近縁のダウリアチョウザメ( Huso dauricus) が捕獲される例があります。
国内で絶滅とされているチョウザメも、フラリと泳いできて産卵してくれれば嬉しいですが・・・。
日本国内の絶滅種 海産魚類
2024年に琉球大学らによってノコギリエイの絶滅が確認されました「こちら」
ノコギリエイ Anoxypristis cuspidata
1928年に記録されてから50年経過しているため、絶滅扱いです。
このことで、残念ながら海産魚類では初の国内絶滅種で、絶滅種は4種となりました。
また、2025年6月2日時点で、オオノコギリエイが絶滅種に追加されることになったと言えそうです。
つまり、国内絶滅魚類は5種となったと考えられます。
石垣島と与那国島の間にある新城島付近の水深40m付近で1975年6月2日に捕獲された以降、50年間捕獲記録なしのため絶滅と思われます。「こちら」の22ページ目を参照してください。
沖縄本島のほてるみゆきビーチでは、その剥製を間近で見学できます。
邪魔にならないように、触らないように撮影させていただきました。
ノコギリエイは3.5m、オオノコギリエイは7m、河口や汽水域に生息します。
ノコギリエイが2種絶滅した理由は大型であること(大人になるまで時間がかかる・個体数が少ない等)、ヒトの生活と関わりやすい場所で生活することが関係しそうです。
残念なことに、ノコギリエイは他国でも同様に絶滅・絶滅寸前に近い種類です。
生き物を守るために大事な事
生き物を守るときは、「何となく似ているものを守ろう!」という姿勢ではなく、「どこに住んでいる種類をどのように守るべきか」を棲息場所や産卵場所、集合する時期などをしっかり考えて守る必要があります。これはウナギなどでも一緒です。
「ノコギリエイとノコギリザメの違い」も参考に、似ているけれど住む場所も大きさも違う種類がいることを知ってください。
しっかりと区別して知ることこそが、生き物を守る事につながります。
何となく全部似ているから全部守ろう!とすると、手間が増えて、一番守りたい種類に手が回らなくなるという事も生じてしまいます。
ノコギリエイを見たい!
東京都のアクアパーク品川水族館では、生きているノコギリエイを見ることができます。
見ることで、海や魚の素晴らしさを目の当たりにして、このような種類を守りたい!と感じる事につながるので、おすすめです。
餌を食べている姿を見ることもできます。なんと素晴らしい!
イルカショーと同じ時間にエサやりが行われるので、落ち着いて見ることができるのも覚えておきましょう。
ノコギリエイは世界的に減少しているため、この個体が死んでしまうと、補充は難しいと言われていますが、研究機関でもある水族館で増やして、住んでいた海に放して、トキのように復活すればいいのにな。と考えるのは私だけでしょうか・・・・。
海や魚を大事に守りながら、減らないようにおいしく食べていけるようにしたいですね。











