黒潮大蛇行 人間の生活に関わる影響は?魚の漁獲量はこれからどうなる?
黒潮大蛇行(くろしお だいだこう)とは
黒潮は、南から流れてくる暖かい潮の流れで、幅が約100km、深さ1000mで毎秒5000万トンの流量です。
黒潮は貧栄養(栄養は少ない)でプランクトンが少ないため、透明度が高いこと、温かく蒸発量が多いために塩分濃度が周囲よりも高いのも特徴です。
ニュースでよく聞く「黒潮大蛇行」は、この流れが変わることです。
この大規模な流れが変わることで、エサが少なく暖かい海域が変化するため、漁業への影響があるのは確実ですが、どのような影響があるかは分かりません。
実際の大蛇行の様子
2016年10月18日 下の線が大蛇行前の流れ。「海上保安庁HPの海洋速報バックナンバー」より。
2025年3月30日大蛇行時の流れ 紀伊半島南で蛇行しているのがわかります。
このように蛇のようにくねくね蛇行している様子がわかります。
1975年から1980年、4年8カ月が最長でその後は1‐2年程度の期間でしたが、2017年8月に始まって2025年5月時点で7年9カ月続き、2025年4月に終息しました。
蛇行しているかの判断が難しいため、2025年の8月末に終わっていたことが発表されました。
↓2019年10月18日 蛇行している期間ですが、明確に蛇行しているのか微妙・・・というタイミングも。
動画で見ると、潮の流れが大きく変わっている事が分かります。
黒潮大蛇行の定義 「気象庁」
・和歌山県最南端の潮岬で黒潮が安定して離岸している事
・東海沖(東経136~140度)での黒潮流路の最南下点が北緯32度より南に位置していること
今後の黒潮大蛇行予想は?
「こちら」で20日先、2カ月先の予想がわかります。
黒潮大蛇行による人間活動への影響 台風や豪雨、猛暑などの天候
黒潮は南からの暖かい水流で、周囲と比べて水温が1-2℃高く、黒潮から水蒸気が供給される事で天候への影響があります。
「東北大学の研究」によると、東海地方から関東で降水量が1.3倍となり、水蒸気の温暖化効果で東海地方の気温が1度上がったとされています。
他にも潮位の変化も確認されており、台風への水蒸気の供給、潮位の変動も無視できません。
黒潮大蛇行による漁業・水産業への影響
黒潮にのってくる魚種が変化する他、黒潮は栄養塩が少ないため、プランクトンも育ちにくく、それを食べる魚、さらに大きな魚は黒潮内では少なくなる可能性があり、漁場が変化している事が指摘されています。
「JAXAひまわりモニタ」で、クロロフィルa濃度(植物が光合成するときに重要な色素)を見ると、黒潮の流れている場所が濃度が低く、プランクトンが少ないことがわかります。そこに魚の群れは・・・いる?という事です。
↑2025年5月4日クロロフィルa濃度。赤が多く、青は少ない。閉鎖系の諫早湾は栄養が多いことが分かる。
磯焼けの原因になっていた海域もある?
高水温の黒潮やその支流が流れ込むことで、その海域に生えている海藻の内、高温に弱い海藻が減少する可能性があります。
また、草食性の魚が冬眠状態にならずに従来より活発に動き、海藻類が食ベられて減少する可能性があります。
このような結果として「磯焼け」につながっている可能性が指摘されています。
具体的な魚介類の動向は大蛇行が収まったらどうなる?
黒潮が流れる場所が変化する事で、魚介類がどうなるかはわかりません。
2025年のサンマは8月の時点で日本に近い場所に漁場があり、久々にサンマを楽しめた人も多かったという状態でした。大蛇行との因果関係は分かりませんが、サンマ業界では8月に日本沿岸でサンマの群れが形成されることは非常に稀であるという反応でした。
温暖化含めた海洋環境や天候の変化に伴い、漁獲魚種や獲れ方が変化しており、原因も様々だからで、魚種ごとに見なければならず、前例が少ないことで予想もしにくいのです。
ウナギの場合、マリアナ海溝で生まれた稚魚が海流に乗って日本の岸に到着してから川に上って親になりますが、黒潮を始めとした潮の流れによっては、日本の沿岸に辿り着きにくい年がある事が知られています「こちら」。
大蛇行も関係するとなると、沿岸に流れるように戻ることでウナギが川に上りやすくなるかもしれません「こちら」。ただ、この8年で川に上るウナギの数にどれほどの影響が出たか・出ていないのかも未知数です。このように、住む場所や生活の状態含めて、潮の流れとどのように関係しているのかを調査・研究しないとそれぞれの魚種が獲れるのかどうかはわからないのです。
元々増えていたクロマグロは、移動範囲も広いことから今後も獲れ続けると思われますが・・・。
海洋環境の変化に伴う各家庭でできる考え方!
ひとまず家庭で魚を楽しむためのオススメとしては、見慣れない魚介類にチャレンジする事で、物価高への対抗策にもなり、食文化の豊かさになるハズです。
日本の市場には600-700種の魚介類が並び、知られていないだけで美味しい魚が沢山に値段が安めの魚も多いので、見学だけでもいいので魚コーナーを見て、素敵な色や形の魚がいたら、持ち帰ってください。
ケガをしない、匂わないごみの捨て方、怪我をしない方法から、4歳の子供でもハサミでイカがさばける事なども「こちら」から紹介しています。
まずは気軽にチャレンジして、海がどうなっているかも少し考えてみてくださいね!













