すりみと練り製品の作り方 工場で作る!
~皆さんは、かまぼこやカニカマがお魚から作られていることは知っていますか?~
魚の形はありませんが、かまぼこを含めカニカマ、ちくわ、揚げかまぼこ、はんぺん、なると、つみれ、魚肉ソーセージなどの『練り製品』は『冷凍すりみ』と呼ばれる魚肉を主な原料として作られています。
その冷凍すりみと練り製品(かまぼこ)の作り方についてのお話しです。
1,練り製品(かまぼこ)のはじまり
魚肉をすり潰して、竹や木の棒に巻いて、焼いて作った様子が、蒲の穂(がまのほ)や鉾(ほこ)に似ていることから“かまぼこ”という名前がついたと言われていますが、 その歴史は非常に古く、900年前の平安時代の書物にも紹介されています。
なるほど、ちくわ(竹輪)は蒲の穂にそっくり!
蒲の穂(がまのほ) 焼きちくわ
2,加熱の仕方の違いによる練り製品の種類
スリミはスライムのような液体と固体の間のような状態ですが、熱を掛けると固くなります。
その方法は色々あります。
◆蒸す … 蒸し板かまぼこ、カニカマ、す巻きなど。
◆焼く … 焼抜きかまぼこ、焼ちくわ、笹かまぼこ、伊達巻など。
◆揚げる … 揚げかまぼこ(関東ではさつまあげ、関西ではてんぷら、鹿児島ではつけあげ、名古屋でははんぺいなどと呼ばれています)
◆ゆでる … はんぺん、なると、つみれ、すじなど。
◆レトルト(高温高圧) …魚肉ソーセージ
3,すりみ作りから練り製品作りまで
魚から冷凍のすりみ、その後の練り製品(蒸し板かまぼこ)はどのように作られているのか・・・
1)原料の鮮魚を用意する
2)頭、内臓、骨、皮を外し魚肉だけにして=ミンチ肉にする
3)ミンチ肉を水でさらして、血や消化酵素などの水に溶けるものを洗い流す
4)裏漉し(うらごし)して、細かい骨、鱗、筋肉の筋取り除く
5)水晒しで加えた水分を絞り出す。(=脱水と言います)
ここから冷凍すりみ作りです。冷凍して工場で使いやすいために・・・
* 砂糖などの冷凍変性を防ぐ砂糖などを合わせて混ぜる
* 10㎏位のブロック板状の形にする
* 急速に凍結し、-25℃以下で冷凍輸送・保管する。
~ここからは練り製品作りです~
* 冷凍すりみを用意する。
6)すりみに塩やでんぷんや調味料を加えて練り上げて、(攪拌・擂潰=かくはん・らいかいと言い、凍ったまま砕いて練る場合もあります。)
7)形を整えます。カマボコ:板に乗せる。ちくわ:棒に巻く。(=成形すると言います)
8)蒸す、焼く、揚げる、ゆでるなどの熱を加える(固まります)
9)冷やして、包装、梱包して、終了です。
10)さぁ、召し上がれ!
~すりみ作りの工程図~
~冷凍輸送/保管~
~練り製品(蒸し板かまぼこ)づくりの工程~
紀文食品HPより
*すりみを冷凍にして大変便利になった”冷凍すりみ”のお話は「こちら」からどうぞ。