7月2日は全国なまずサミット・なまずの日 鯰の力でまちおこし
702はなまずの語呂合わせ
平成29年(2017)に全国なまずサミットにより7月2日(702を7(な)0(ま)2(ず)と読む)が「全国なまずサミット・なまずの日」として登録されました。
『なまずの里』吉川市(埼玉県)
市の東側を江戸川、西を中川が流れる吉川市は、江戸時代より早稲米の産地として知られ、幕府直轄領として新田開発が進められ、米の産地であるとともに中川を利用した舟運で栄えました。
川に挟まれた地形を活かし川魚料理という食文化が根付き、「吉川に来て、なまず、うなぎ食わずなかれ」と言われたほどでした。
現在でも川魚料理の文化を守り、たたいてミンチ状にしたなまずの身に味噌などで味付けして揚げた「なまずのたたき揚げ」は吉川の郷土料理として親しまれております。
なまずのたたき揚げ
平成に入り、古くから親しまれてきたなまずを市のシンボルにしてまちづくりを進める気運が高まり、なまずをモチーフにしたお菓子などのお土産品を市内の事業者が考案。吉川駅前には金色なまずのモニュメントも作られ、市のイメージキャラクターとしてなまりんがデビューしました。
吉川駅前の金色なまずのモニュメント
市庁舎前の石像「森と鯰」 (写真吉川市役所提供)
吉川市のイメージキャラクターなまりん
マンホールにもなまりんが
吉川産なまずの養殖
かつて市内の水路などで日常的に見られたなまずも、都市化の進展とともに、その姿を見る機会が減少しました。
平成8年(1996)より農事組合法人吉川受諾協会がなまず養殖の取り組みを開始し、2年後には人工ふ化に成功し、吉川産なまずが市内の料理店等に出されるようになりました。
なまずは共食いをしてしまうので、エサを多く与え満腹状態を保つ必要があります。
なまずというと泥臭いのではというイメージを持つ人も多いと思いますが、吉川の養殖なまずは地下水で育てられているため臭みが少なく、上品な白身魚を味わうことができます。
全国なまずサミット
平成29年(2017)に吉川市からの呼びかけによりなまずを活用してまちおこしを行っている全国の自治体や関係者が集まり、なまずの食文化や歴史などを共有し、市内外になまずに関する文化を発信PRすることを目的として「第1回全国なまずサミットin吉川」が開催されました。
その後、広島県神石高原町、福岡県大川市、茨城県行方市で開催し、昨年、再び吉川市で盛大に開催され、なまずに関する様々なイベントが展開されました。今年度は岐阜県羽島市で開催します。
第1回全国なまずサミットの料理コンテストの「なまず部門」で優勝した「なまずの春巻き」は、現在でも吉川市内の中華料理店で提供されています。
なまず春巻
なまず特産品
吉川駅前の観光案内所「ラッピーランド」では、市のイメージキャラクターなまりんのキャラクターグッズをはじめ、なまずをモチーフとしたせんべいやもなか、饅頭などの土産品を多数用意しております。
その中で『なまずコーラ』は、なまずエキスを配合しておりテレビ等で紹介され、特に臭みはなく、とてもおいしいコーラです。
なまずコーラ (酒類問屋十八屋HPより)
なまず料理にあうお酒という思いから生まれた市内で生産された酒米「五百万石」から生まれた日本酒「なまず御前」、と市内で生産された上質な米を使用した焼酎「ず~なま吉々」も販売されています。
なまずの日のイベント
市内小学校4年生が紙製のなまずのぼりを作成し、市内公共施設に展示しています。また、市の玄関口であるJR武蔵野線吉川駅、吉川美南駅には、布製のなまずのぼりが登場し、訪問者を暖かく迎えてくれます。さらに、市内小学生には、7月2日の記念品として、なまず鉛筆やなまずシードペーパーが配布され、なまずのぼり作成者には、缶バッチが配布されます。
学校給食では、なまずの日を記念して、「なまずの日献立」が登場します。令和6年度は、第5回全国なまずサミットinよしかわで実施した「なまず料理アイディアレシピ」の入賞作品「なまずドック」が提供されます。
なまずドッグ (写真吉川市役所提供)
今号の記事は、『なまずの里』吉川市の協力のもと作成しております。
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