全国煮干しサミットin雲仙大会
2024年4月20日(土)~21日(日)全国の煮干しトピックが大集合
本会が後援する全国煮干しサミットが長崎県雲仙市で開催されました。
会場では全国の煮干し販売や地元の乾物屋、練り物屋などが出展したり、煮干しにまつわるトークショーや基調講演、演歌歌手の鳥羽一郎さんが応援に駆け付けるなど終始盛り上がりをみせていました。
各地の煮干しが集結
出汁飲み比べワークショップ
会場の目の前の海(橘湾)では漁船パレードが行われ、橘湾東部漁協に所属する約40隻の漁船が色とりどりの大漁旗をはためかせながら海上を埋め尽くす景色は圧巻!
地域における漁業の存在感の大きさを間近に感じることができました。
魚食普及推進センターはトークショーで、「煮干しやシラスに混入するフグの稚魚」【こちら】について話をしました。
フグ毒の実態や混入事例の報告書に触れつつ、特にカタクチイワシの漁法について説明し、まき網やひき網では実はカタクチイワシ以外にも30種類以上の魚介類が一緒に漁獲されていること、フグを含め様々な種類が一緒に獲れることは海の生態系が豊かな証拠であることを伝え、今後は煮干しが海から食卓に並ぶまでのストーリーを考えながら食べてほしいと呼びかけました。
何種類の魚介類が混ざっているかな?(実際に選別作業で取り除かれたもの)
海の表層を泳ぐもの、底の方で暮らしているもの、肉食のもの…どんなことがわかるかな?それぞれの生き物の生態を知っているとカタクチイワシをどんな海でどのようにして漁獲したかわかっちゃいます。
実はカタクチイワシの群れやその周りには色々な魚たちがいるんだ。
おまけ
ちなみに…雲仙市に面した橘湾では昔からカタクチイワシ漁が盛んで、煮干しの一大産地となっていますが、この地域では、カタクチイワシのことを「エタリ」と呼んで、煮干しの他にも塩漬けして熟成させた「エタリの塩辛」など独自の魚食文化が根付いています。
塩辛はカタクチイワシ(エタリ)の旨味が凝縮・熟成されていて、白ごはんとの相性が抜群なんです。地元では名産のジャガイモに乗せて食べたりしています。(北海道のジャガイモにイカの塩辛をのせるイメージ)アンチョビの代わりにパスタに使っても美味しいですよ。
各地域にはまだまだ知らない魚食文化があります。旅先で出会ったときにはチャレンジしてみましょう。
煮干しを知りたい人、漁業を間近に感じたい人、色々な人に参加してほしいイベントでした。次回の開催が決まりましたらお知らせします。
「全国煮干しサミットHP」もみて下さいね!