水産物と放射能

2011年3月11日の東日本大震災で起こった原発事故で福島県の漁業は大きな打撃を受け、「常磐物」と言われるブランド価値の高い福島県の沿岸漁業は事実上操業停止となりました。

放射能の食品に許容される基準は、食品1kgあたり100ベクレル(セシウム134・137)以下であり、水産物もこの基準値が適用されます。

放射能と魚のQ&A(水産研究・教育機構)

試験操業が始まった2012年6月に36魚種あった出荷制限対象魚種は、年間4000~6000件の検査を実施する中で、2020年2月にはいったんゼロになりました。

福島県と県漁連では2重のチェック体制を敷き、放射性物質の検査を行っています。

福島県:「緊急時環境放射線モニタリング検査」を毎週実施。2021年1月までに、66,600検体の検査をおこない、国の基準値(食品1kgあたり100ベクレル)超えは、2015年4月以降出ていません。

福島県漁連:出荷前に自主的な「スクリーニング検査」を実施。1日1魚種1検体のサンプリング検査で、国の基準より厳しい50ベクレルの独自基準で運用しています。近年では2019年2月のコモンカスベや2021年2月のクロソイで基準値超えとなり、出荷を停止しました。

震災前には2万5千トンの漁獲があった福島県の漁業は、試験操業を続ける中で2020年には4500トンになりました。震災10年を経て、今後福島県の沿岸漁業は「試験操業」から、段階的に本格操業へ進める「移行期間」に入ります。

福島県漁連の試験操業の取り組み

「福島県の沿岸漁業」(水産経済新聞2021年3月11日付け)

 

また水産庁では、北海道から神奈川県までの太平洋岸の都道県の水産物の放射能検査結果を合算して公表しています(一部沖合など水産庁の独自調査も含む)。(淡水魚種には、栃木・群馬県も含む)

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