マイクロプラスチックを無くそう! 生分解性プラスチックって何?
マイクロプラスチック問題
年々深刻化している海洋プラスチック問題、世界では年間約800万トンものプラスチックがゴミとして海に流れ込んでいるとされています。波や紫外線などで細かく砕かれ5ミリ以下になったものはマイクロプラスチックと呼ばれ、世界中の海に存在しています。プラスチックは半永久的にたまり続けると考えられ、海の生物に取り込まれ、食物連鎖を通じて私たちの体内にも蓄積しているのではないかとの懸念があります。
分解されるプラスチックの開発
そこで注目されているのが、生分解性プラスチック。生分解性プラスチックとは自然環境下に存在する微生物の働きにより分解され、最終的には二酸化炭素と水となり自然界へと循環される環境にやさしいプラスチックです。そのまま捨てていいというわけではなく、天候が突然悪化するなどで仕方なく流れ出てしまった漁具でも分解されるという考え方です。
右上:タコつぼ、中央、イカ釣り
ニチモウ株式会社では研究を続けていた生分解性プラスチック事業が、環境省「令和2年度脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」において採択されました。生分解性プラスチックによる漁具(現場でやむを得ず流出してしまい回収が難しい漁網、ロープ、針、マイクロプラスチック化しやすい発砲フロートや土嚢袋等)の製造実証を行うとともに、現場適正、海洋分解性の分析・評価を行います。
名前の通り、「日」本で「網」を作っている会社です。1910年の創業以来、主に漁業・水産業界を展開。経営理念のもと「『豊かで健康な生活づくり』に主として『食』の分野で貢献する企業」を目指す。