奇形??顔が変形したキハダマグロ

キハダマグロの頭

キハダマグロ釣りに行きました。

そして、釣りました!センパイが。エラと内臓を抜いて23Kg。

頭いる?と言われたので(お土産が無いので)迷わずにyes!と返事。

サバの仲間であるマグロは、小さい歯(サッパ→サバ)が生えています。

カッコいいけれど、この歯で釣り糸を切って逃げたのだね。と恨めしい。

奇形??顔に違和感

脳天の身をどう取ろう?と見ていると、右顔に違和感がありました。

釣った時の怪我ではないけれど、少し曲がっています。改めて左側を見るとその差がわかります。

下あごの骨を取り出したところ、右側の歯の数が大分少ない状態でした。

奇形?変形?異常?の原因は??

奇形や変形は「普通とちょっと違った、形が変わっている」という軽い意味でつかわれる場合もあれば、もっと強い怖めのイメージで使われる場合もあります。

その場合、人によっては薬品だ!放射能だ!地球環境が変わった!などの怖いイメージの知識とつなげて考えてしまう場合もあります。

が、落ち着いて考えてみましょう。

養殖マグロや水族館のマグロでもたまにこのような子は見かけるのです。後天的に(生まれた後に)ぶつかったりする事でケガをして、その後治った跡です。

キハダ君の場合は治った感じからすると、数か月から数年前に釣られそうになって逃げたのでしょうか。そういえば、東京湾でサワラを釣った時にも顔の片側が変形していたことがありますが、同じように釣りで逃げてその後傷が治って生きている後でしょう。

60本も足があるというタコの奇形「こちら」と少し違いますが、後天的という意味では同じですね。

海は厳しい!

怪我をして傷が残ったりして可哀そうな気もしますが、それ以上に「怪我をしても生き残る、たくましい姿」が生き物のあるべき姿です。

海の中は基本生きたまま丸飲みの弱肉強食の世界。

ケガが大きくて泳げなくなるとすぐに食べられて海とその後の地球上から子孫が消えてしまいますが、怪我をして弱っていても他の個体同様に逃げ切れた、ということは生命力が強い証でもあります。

ウミガメの傷

ウミガメが岩陰で寝ていたけれど、この子の後ろヒレにかじられた跡があるように見えます。

復活しないヒレ。キズが閉じて血が出なくなっても一安心ではなく、水をかく面積が小さくなってしまうので、ヒレが小さくなった分泳ぐのには不利です。

同じ距離を泳ぐにも、ヒレを動かす回数が増えてしまいそう。

マグロのお腹の傷

ダルマザメは大型の魚に生きたままかじりついて直径3-4センチの穴を開けます。そのため、かじり跡が治っているマグロはセリ場でよく見かけます。

血が流れるとサメが寄ってくるし、マグロの中でも怪我を早く治せる個体、血が早く固まる特徴を持った個体がより生き残りやすくなったのでマグロの血は早く固まるのかな?等と感じたり。

そんなことを考えながら、釣ったからには隅々までしっかり食べないと!と、頭からとった脳天と頬肉を刺身にして目玉をくりぬき煮付け、頭蓋骨の中はゆでて食べました。

その様子も、はたから見るとヒドイかもしれませんが、命を頂いたからには食べつくしたい気分なのです。

そして、釣れなくても、頭などの頂き物で十分満足できましたが、来年こそは釣りたい!と思うのです。

昨年は釣ったんだけどねぇ・・・・。

 

このように、知っていれば何の不安もない、水産物の変形や異常は「こちら」から!

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