水産業って何?

カーボンあれこれ。 ブルーカーボン、グリーンカーボン

地球温暖化を防ぐ

人の活動によって化石燃料が使われて二酸化炭素が多く排出されると、二酸化炭素が地球全体をくるんでビニールハウスのようになり、地球全体が暖かくなって地球温暖化が進みます。

ヒトは呼吸で酸素を使って二酸化炭素を出したり、化石燃料を燃やして二酸化炭素を出しています。

この逆の動きをするのが植物で、空気中の二酸化炭素をつかまえて体に炭素を固定して酸素を出しています。

この植物の動きを利用して、人間活動で出る二酸化炭素と植物がつかまえる二酸化炭素のバランスが取れないかということが考えられています。

カーボン(炭素)とは

身近な炭素といえば・・・鉛筆の芯、石炭、ダイヤモンドでしょうか??

カーボン=carbon=炭素(元素記号では「Cです。

人の活動の中では二酸化炭素「CO2」の形で炭素「C」が排出されることが多いです。

逆に植物は光合成で炭素を吸収して自分の体に蓄えて酸素を出します。

この二つの「排出」と「吸収」の動きを工夫して、地球温暖を何とかできないか・・・世界中が色々考えているところです。

グリーンカーボンとブルーカーボン

両方とも陸や海の生物が「炭素を吸収」する仕組みを指します。

吸収してもその生物が分解される際にはまた自然界に炭素が戻ります。

ただ、森林でも海でも、砂に埋まるなどで一定の割合は土の中に固定される場合も多いのです。

この固定された分がグリーンカーボン、ブルーカーボンとして考えられます。

グリーンカーボン

グリーンカーボンは陸上にある草や木が光合成で体に吸収(蓄えた)した炭素をさし、木や草などです。

ブルーカーボン

ブルーカーボンは海の海洋生態系に取り込まれた炭素の事です(詳しくは「こちら」も!)。

陸上では空中に浮いている植物はありませんが、海の中では植物プランクトンが沢山いるので「海洋生態系に取り込まれた炭素」という表現になります。

ブルーカーボンでイメージしやすいのは、植物プランクトン、海藻、「マングローブ林」等です。

海藻も森林同様海底に溜まり、分解されずに炭素を固定する事になります。アマモの場合は4割ぐらいが海底に堆積して溜まることが分かっています(詳しくは「こちら」)。

アマモは東京湾はもちろん、沖縄などではジュゴンのエサにもなるので重要なブルーカーボンです「アマモは甘い?」

藻類は樹木よりも「CO2」を吸収する効率が高く、同じ面積の比較では約10倍程度と言われていることも注目されている一つの理由です。

カーボンオフセットとは

「埋め合わせ」をするという意味です。何かを作るときに二酸化炭素を排出したので、他の事で炭素を吸収しよう!

例えば車を作るときに電気を使ったのでその電気を作るときに排出した分を植林で埋め合わせしよう、というものです。

もちろん、埋め合わせをするから好きなだけ炭素を排出しよう!ではなく、なるべく排出しないようにしたうえで・・・と言う事が大事です。

カーボンニュートラルとは

「増えも減りもしない:中立」という意味で、炭素の排出が実質ゼロという事です。

何かを作ったときに排出された炭素(二酸化炭素)と、吸収した炭素が同じぐらい、という形です。

例えば木を燃やした場合、二酸化炭素がでますが、植林をして木が育つとその時に炭素を吸収します。木全体で考えると実質、炭素は増えも減りもしていなくて実質排出ゼロという考え方です。

割りばしやバイオマス燃料等は、燃やすと空気中に出ていきますが、同じ分を植える事で吸収する量とイコールとなり中立になります。

これは限りない資源である太陽光を受けて植物がエネルギーを作り出すことができる仕組みがあるからできる事です。

なお、恐竜時代からの気が遠くなるほどの時間をかけないと石油系燃料はできません。そのため、これを使うことはカーボンニュートラルとは呼びません。

海藻類を持続的に食べて、カーボンニュートラル??

ブルーカーボンは、海草やマングローブなどの生態系に取り込まれた炭素の事です。

人が食べる時点で生態系外となるのでブルーカーボンとは呼べませんが、人が食べきれないだけの海藻を育てて、余った分は海に流れて地中に埋まる、そんな炭素「C」の動きを考えると、積極的に改装を食べるのも一つの手かもしれません。

ということは・・・海藻や魚を上手に減らないように食べ続ける事が・・・温暖化を防ぐことにつながる!とも言えます。

貝にも炭素が含まれる!

アサリなどの貝殻は炭酸カルシウム(CaCO3)で炭素を含みます。

貝も炭素を固定している事になるのかな?と詳しい方に聞いたところ、残念ながら貝の場合は貝殻ができるまでに二酸化炭素が出されること、海が酸性化すると貝殻から一気にCoがを放出されやすいそうで、一番効率が良いと考えられているのが、海藻類が海底で埋まるということだそうです。詳しくは「こちら」の5ページ部分にて。

貝殻はどうすればいい?

北海道、青森県で年間50-60万トン生産されているホタテ。工場でお刺身用の貝柱を取った後の貝殻がまとまって出てきます。ホタテ貝殻は25万トン。牡蠣殻は16万トンが毎年出てくるので、上手に使うとちょっとは効果があるかもしれません。

貝殻はチョークにするなど有効活用されていますが、余ってしまってもったいないので、「コンクリートに混ぜる」等の研究も進んでいます。

カーボンで考えた時におススメなのが貝を細かく砕いて海に撒くこと。海洋アルカリ化の形で海がアルカリ性になるので、その分だけ海が二酸化炭素を吸収する事ができるようになり海洋酸性化を防ぐ事になります。粉砕のエネルギーなども考える必要はありますが、そのような方法もあると知っておくだけで将来何かできるかもしれません。

炭素「C」から考えていくと、魚介類をこれからもずっと食べ続ける事が、カーボンニュートラルにつながり、地球にやさしい事につながりそうだと、感じられるのではないでしょうか?

獲る側も魚が減らないように、上手に魚介類を取っていきます。

皆さんも無駄にせずに上手に食べてくださいね。

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