水産業って何?

海の恵み「魚」を取り続けると減ります。魚をずっと食べていくために、
地球環境を考えている工夫とは?

海にマンションを作れば、生き物が多く暮らせる?魚が育つために必要なモノとは?

魚が生きるために必要なモノ

魚もヒトと同じように食べるモノ、住む場所が必要です。

そして、ヒトはそこまで気にしない、「逃げる・隠れる場所」は魚にとって、とても重要です。

川や海があれば魚が勝手に増えるわけではなく、人が手をかけることで魚が減りにくく、増えやすくなるので、色々な研究や調査が行われています。

魚達も・・・鬼ごっこやかくれんぼと同じ!

鬼ごっこで鬼から逃げる時、何もない広い校庭よりは、鉄棒やモノがあったほうが鬼からは逃げやすいですよね。

かくれんぼで鬼から隠れる時、壁や隙間があるとジッと隠れていることができますよね。

というわけで、魚達も石等の障害物が積み重なっている場所があると、隠れたり逃げ込めるため、敵に食べられにくく、住みやすくなるのです!

地球を守るために大人が頑張っている仕事の一つ、魚を守る例をご紹介!

「石倉かご」ってなに?海中マンション!

石を積み上げて、すき間にウナギなどの魚達を隠れやすくする方法です。

1×1メートル、高さ50㎝ぐらいのカゴに500-800Kgの石を入れて作ります。

陸だとこんな感じで・・・この中に石をゴロゴロ入れていくのです。

海の中で3か月たつとこんな感じに。

石倉カゴの広さの海底に見えるマハゼは30匹ぐらい??

同じ広さの石倉カゴは高さ50センチに石が積み重なってマンションのようになっているけれど・・・どれだけの生き物がいるのでしょうか??

パイプの中にしまっておいたネットを広げて石倉カゴの隙間から魚が逃げないようにして、住んでいる生き物を確認していきます。

次の調査のために、隣に石を移動して石倉カゴを作ります。

石は大体150個ぐらい。大きすぎても小さすぎても、捕食者が入りやすかったり、魚が入りにくくなるので、大人が片手で持てるぐらいの大きさです重いので怪我しないように!

網は波などで石が崩れないようにするためと、魚を鳥から守るための目的があります。

この網の大きさであれば鵜(ウ)が入れなくて魚が食べられにくい!ということで「特許」が取られているそうです。

え!?鵜(う)を知らない?うー・・・ナンテコッタ!

首が長くてクチバシが曲がっていて海に潜って泳ぐ、魚とりの名人である鳥です。

鵜飼(うかい)漁という漁法が有名ですね。

石倉カゴに何がいたか?結果発表!

※石倉カゴの効果がわかるように許可を取って調査をしていて、最後は放流します。

ウナギが2匹いました!江戸前のウナギです!

マハゼは、なんと94匹!

ウロハゼはとても大きくてびっくり!11匹!

チチブも沢山。48匹!

他にもアベハゼが1匹、シモフリシマハゼが2匹、タカノケフサイソガニが8匹見つかりました。

同じ広さの海底にはマハゼが30匹見えましたが、海中マンションの石倉カゴがある事で、166匹の生き物が住めるようになった!ということがわかりました。

同じ場所なのに生き物の種類も数も増えたことがわかりますね。

季節によっても変わりますが、海や川があればいいというわけではなく、隠れ場所があるか等の環境も、生き物にとってはとても大事なのです。

ウナギはさらに詳しい調査!

ウナギは長さや重さを記録してからチップを埋め込み、ピピっと調べるといつ捕まえた子だ!とわかるようにしました。

来月の調査で、同じ子に出会えると、自然の中で、どれぐらい成長したかがわかるのです。

なので、また会いたいね!と一方的な気持ちを伝えながら放流。

隙間にスルスルっと入っていきました。

ウナギだけ守れればいい!というわけではないので、もしも海の中にポロっと落ちても目立つ色の黄色い結束バンドを使いながら調査をしています。

このように研究・調査をしながら、より良い未来のために色々考えている大人もいるのです。

他にもウナギを絶滅から守るために、完全養殖技術のような色々な研究が進んでいます「こちら」

石倉カゴのようなウナギを守る方法も広がり、完全養殖技術が確立されながら、安心して美味しいウナギを食べられる明るい未来を期待したいですね。

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