海の生き物を勝手に獲っていい? 校庭のトマトで考えよう。
ルールがある理由を、トマトで考えよう
選挙会場の小学校に、トマトが植えられていました。
真っ赤に色づいて、美味しそうなトマトが4つ見えます。
これから真っ赤に色づくトマトも数えると、20個ぐらい見えています。
水やりも、頑張っているんだろうなぁ。と植えた子供たちを思ってホッコリ。
さて私はこの小学校のヒトではないですが・・・・一個ぐらいなら大丈夫???
・・・ではないですよね。この場合、トマトを食べたら立派な「泥棒」です。
でも、人によっては「一個ぐらいなら大丈夫!」と思って食べたり、「税金払っているんだから!」とか勘違いして言い訳して・・・食べる(盗む)人もいるんです。困ったものです。
そしてそれが100人に一人でもいたら・・・選挙で数千人が来る一日で、色づいているトマト全部が無くなることもあるでしょう。
トマトを育てているヒトは・・・悲しいでしょう。
ヒトが育てて守って(管理している)いるトマトを勝手にとってはダメですよね。
そんなトマトと同じように海の魚にもルールがあります。
①安全のため、釣りをしていい場所、泳ぐ場所には注意
波が高い日に釣りをしたりは・・・危ないですよね。
自由に釣りをしていい場所もあれば、危険なので入ってはいけない場所もあります。
泳ぐ場合も、海水浴場ではいいですが、漁港近くで泳ぐと船にひかれてしまいます。
キハダマグロがいるような小魚が多い場所には、↓ヨシキリザメのような危険生物がいるかもしれませんから、泳ぐ場所、ツリする場所は考えて。
②海の資源を守るためのルール
増えるのに時間がかかる生き物や、少なくなっている場合は、獲ってはいけない「産卵期」、「産卵場所」を守るルールが地域によって決められていて、その地域で魚介類を取り続けられるようにルールがあります。
イセエビ取りたいな!と憧れたとしても、思うだけにする事。
岩陰で見かけた場合にツンツンしてみてトゲトゲの触覚で防御してる!ぐらいなら怒られないと思いますが、「僕だけなら・・・」と自分ルールを作って勝手に取らないように。
そして・・・抜け殻は持って帰ってOK!波打ち際に落ちている場合がありますよ。
カニの抜け殻も結構落ちていますよね。
自分ルールで獲ると・・・簡単に絶滅するヒレナシシャコガイの例
地元のルールを知らない人が「自分だけはいいっしょ!」と思って獲ると、例えば「こちら」で紹介したヒレナシシャコガイ(自然状態では10年捕獲無し。国内でほぼ絶滅状態)は、すぐに絶滅してしまいます。
たまたま遊びに来た人が、ヒレナシシャコガイがここにしかいない!とは知らないでしょう。
動けないシャコガイは潜れば獲れます。
このことからも、海はみんなのものだから獲っていい!と自分ルールを作って獲ってはいけない事がわかるでしょう。
海から魚が無尽蔵に湧いてくると考えられていた時代は終わり、減らないようにルールが作られています。大人が上手に減らないようにルールを作っているのにはワケがあるので、守るようにしてください。
自由に取っていい場所も。
東京都の三宅島のように、魚は自由にモリ突きをしてもいいヨ!と決めている地域もあるので、しっかり調べてから楽しみましょう。
もちろん、イセエビはダメですし、2022時点では日本全国で捕ってはいけないクロマグロなどもあります。獲ろうとしている魚介類の種類がわかるかは大前提として、台風などの海の状況によっては命を落としてしまう場合もあるので、しっかりと安全含めた知識も必要です。
楽しみを取るか、安全を取るか・・・ちょっと難しいですが、色々と調べてみてください。
密漁を防ぐルール
「密漁を締め出そう!水産流通適正化制度とは?」で紹介しているのは、世界で動いている地球を守る取り組みです。泥棒はカッコ悪い。
「密漁を防ぐ技術に期待!ドローンからは逃げられない!」で紹介しているように、見られていないから・・・は通用しない世界になっていきます。
全国ニュースでカッコ悪い姿と名前がニュースで流れないようにするためにも、ルールは守りましょうね。