寄生虫 クドア 食中毒を考える
クドアセプテンプンクタータ(ナナホシクドア)とは?
クドアは、2011年に韓国産養殖ヒラメから発見された、目では発見できない小さな寄生虫で、海域で感染すると言われています。
症状は下痢や嘔吐で、時間と共に自然回復するため社会的な影響は少ないと言われています。
平成25年以降厚生労働省への報告が義務付けられ、平均20件/年の食中毒事例があり、魚種はヒラメが96%で、他の魚種での報告例はありません。
加熱もしくは冷凍で死滅し、下記写真のように花のような形の寄生虫です。
独立行政法人水産総合研究センターHPより引用
クドア食中毒による 営業停止について
目視では発見できないため、厚生労働省医薬食品局食品安全部長より、クドアを原因とする食中毒については、営業禁止及び停止の期間の設定は不要であると平成24年6月に「通達」が出ています。
一部地域では「改善すべき内容がある」との立場から営業停止処分としているようですが、「冷凍以外は認めない」という立場をとられてしまうと、特定地域のみヒラメの生食が企業判断で行われなくなると考えられます。
現在、クドアが魚に感染しているかどうかは検査によってわかります。種苗、養殖中、出荷前の検査などによって感染しているヒラメが流通しないように工夫が進められていますが、生食文化の維持には、消費者と行政側の理解が不可欠です。
クドアについて
粘液胞子虫であるクドアは100種ほどがおり、まだまだ不明な点も多いです。
日本ではタイやスズキに「クドア イワタイ」という種類のクドアが付く場合があり、これは目で見ることができる種類です。見つけた場合は冷凍もしくは加熱することで安全に食べることができます。
スズキの身から。クドア イワタイ
アニサキス食中毒については「こちら」からどうぞ。