マグロの目利きとは?旨いマグロを見極める技術!
マグロの目利き うまいマグロを見極める!
知っているようで知らないマグロの世界。
毎日早朝にマグロを見極めている仲買人さんは、マグロのドコを見て判断しているのでしょうか?
豊洲市場見学通路より
忙しい中、聞けるチャンスは十秒チョット。仲良くなるともっと教えてくれますが、それでも仕事の邪魔をするわけにはいきません。それを繰り返しているうちに、同じ品質のマグロを買うために、どんなことがされているかが少しだけわかりました。
美味しいマグロの見分け方
様々なポイントを総合的に見ながら、お客さんのオーダーにあったマグロを買うのが仲買人さん。
生マグロと冷凍マグロで見方は若干変わりますが、おおよそのイメージをつかんでから見学してください。
※「このポイントは人に教えたくない!」という技が他にもあるかもしれません・・・。
マグロの種類
一番高いクロマグロ、インドとも呼ばれるミナミマグロ、流通量の多いメバチ、ビンナガ・・・・・
セリ場では種類ごとに分けられているので何を競っているのか?地域によっても異なります。
生か冷凍か、天然か養殖か
仲買人さんは天然の生マグロ専門、冷凍マグロ専門等と得意分野が異なります。
天然のビンナガ。ヒレの長さが特徴。
体型・体高で見極める
全てを同じようにチェックするのは大変なので、ぱっと見て判断するために最初に行う事です。
大きければ美味しいとは限らず、太っているかどうかであぶらのノリが違います。
同じ長さでも丸っこく重い方が太っている傾向があります。
横に寝ているマグロは床からの高さでも太り具合がわかります。
光の反射で判断 あぶらのノリ
懐中電灯で照らしているのは、いつもと同じ光加減で断面を観察している姿です。
断面を触って脂を手のひらで伸ばしてみたりすることであぶらのノリがわかります。
手鉤の刺さり具合
冷凍マグロの場合、脂ノリが悪いと水分が多くガチガチに凍っていて、脂ノリがいいと脂が凍らずに柔らかめのため、叩いたときに音の響き方が違ったり、手鉤(てかぎ)を刺した時に刺さり方が違う事もポイントです。
腹の切れ目の厚みで太り方がわかる
内臓を抜いた腹の切れ目(厚み)は脂のノリがわかる部分。
生なら白さと厚みで、冷凍なら厚みで、太り具合がわかります。
尾びれ断面であぶらのノリと、身焼けがわかる
シッポの一部で全身のあぶらのノリが想像できるそうです。しっぽに脂があれば身にもありそうですよね。
また、釣る時に暴れるとマグロの身が高温になって身焼け(ミヤケ)と呼ばれる刺身には適さない状態になります。
時期(季節)
マグロは夏場よりも冬場に脂がのる傾向があります。
生マグロは季節がわかりますが、冷凍マグロでも情報によっておおよその時期がわかる場合があります。
産地
餌が豊富な海域かどうかは書かれている札から判断できます。
年によってもこの地域のマグロがウマイ、等もあるようです。
↑ケープタウンの西(CPW)で取られた48.2Kgの冷凍ミナミマグロ。
冷凍設備
船が変われば冷凍庫の設備も変わります。
「○○丸」等のシールが貼ってあれば、以前買った良い冷凍状態等が判断できます。
冷凍マグロは船で買え!などと言われます。
締め方
船によって締め方が若干異なります。
よく見ると、どのマグロにも頭に穴が開いていることが分かります。これもおいしさのための一工夫です。釣れてから何もしないと暴れて身に血が回ったり、身が熱くなってしまい茹でたようになり美味しくなくなってしまうため、暴れる前に脳みそを〆てしまうのです。
雑に扱われて腹側から落とされると最も高価な大トロ部分が割れる場合もあるため、運ばれる際の丁寧さも重要です。産地によっては、釣って直ぐに神経を抜いて鮮度を保ち付加価値を付けてブランド化を目指す場合もあり、漁師、運送、市場、セリ人、仲買人誰もがおいしいマグロを届けるために一手間を惜しまずにいる様子がわかります。
「流通量の調査用」です。
家庭向けではなく、5Kg等のブロックで販売。ピンクのタグはクロマグロにもタグが付いていることがあります。
さばいた後の頭を送ってほしいという連絡のタグは・・・「年齢調査用」です。
興味が湧いた方は・・・「こちら」から豊洲市場の見学もおすすめです!