グレーズとは?カニの周りに氷が沢山!詐欺ではないの??
カニやエビについている氷の膜は、グレーズ!
楽しみなカニの身に、氷が沢山ついていて、溶かすと水浸しになりそう。
重量のうち何割かは水だった??とがっかりしてしまいそうな、この氷の層を、専門用語で「グレーズ」と呼びます。
↑ズワイガニ!シャブシャブ前に・・・よく見ると・・・
キラキラと氷の膜が全体を覆っています。
グレーズとは
保管に重要な冷凍技術は、応用する事でより保管しやすくなります。
冷凍直前にシャワーをわざとかけたり、冷凍後のカニを水に浸けて、もう一度冷凍するなどで表面に氷の膜を付ける事ができます。そして、これをグレーズ処理と呼びます。
真空包装に近いイメージで、ビニールの代わりに水の膜を付ける感じです。
トゲトゲが多いエビやカニは真空包装してもすぐに穴が開くので氷で保護するのが一般的だったりします
グレーズの役割
氷の膜で覆う事で、中身を守る事ができるのがグレーズをする理由です。
どんなモノから守るのでしょうか?
①酸化や匂いの付着を防ぐ
水産物の身に含まれる油と、空気中の酸素が反応すると、酸化臭がして美味しくなくなり、食べられなくなる事があります。氷の膜があると、酸素と身が接触しないので酸化しないで済みます。
アサリは内臓が酸化しやすいのでシーフードミックスなどで見られます。
②乾燥を防ぐ
冷凍中に乾燥が進むと、せっかくの身がパサパサに。氷の膜がある事でパサパサになるのを防ぎます。膜がある事で乾燥が防げますが、膜が無くなるとそこから乾燥するので温度変化が無い場所で保管する事が重要です。
③割れを防ぐ
よく見ると、氷の層に割れ目が。輸送中に衝撃が加わったのでしょうか。
氷の層が無いと、特に関節部分などが、衝撃でボロボロに、全てバラバラに折れてしまいます。
・・・などなどの理由から、チョット残念な気がするのですが、グレーズ処理がされているのです。
シーフードミックスなどでも見る事ができます。
食べる時の解凍方法はどうするの??
何を解凍するか次第ですが、シーフードミックスでチャーハンやカレーにする場合はそのまま調理してもいいです。
上のズワイガニの場合は、流水解凍で表面の氷を溶かしたぐらいで食べます。中は凍ったぐらいがいいでしょう。というのも、表面から旨味がどんどん水に溶けだしてしまいもったいないためです。
殻が付いている有頭エビの場合は、水に浸けてしまっても殻が守ってくれるので、ある程度大丈夫ですが、真っ二つにする場合は、腰が曲がるぐらいがおススメ「こちら」。
ちなみに・・・お値段お安めのブラックタイガーなどは、もっと豪快に氷の膜というか、氷の中に入っています。スーパーの裏側ではこのように流水解凍されています。
上のブラックタイガーの場合はグレーズではなくブロックと呼び、薄い膜であるグレーズは、スキャンピーやズワイガニのように、高級な水産物に用いられている傾向が高めです。中身をしっかり守りたいけれど、そのもの自体の重さがわかりやすいためで、水を買っている事にならないように買う側がチェックしやすいという事、一度に食べきらずに少しずつ使う事ができるというのがその理由です。
中身を守るという考え方の応用で・・・自宅でも氷の膜で水産物の品質を守れる方法もあります。
「こちら」から、なるほど!と知って、いつでもお刺身を楽しもう!等と前向きに考えてくださいね!
コハダ