2018年カツオにアニサキスが多かった理由

アニサキス食中毒が多い魚種は、年によって変わる

黒潮の大蛇行によってカツオの餌や漁獲場所や餌が例年と異なったことが関係しているのではないか?という予想がありましたがその通りの結果が厚生労働省から公表されました。「アニサキス食中毒Q&A」13番目をご確認ください。

例年4月には痩せ型の初鰹体形のカツオが、2018年は丸々太り脂のりがよく胃の内容物にはオキアミ(中間宿主)が多かったとのことです。

「プロによるアニサキスの見つけ方」にあるように、アニサキスは魚の死後に内臓から移動していくイメージがありますが、魚種によっては魚が生きているうちに筋肉に住み着く場合もあるため要注意です。

2018年の調査では、カツオ90尾中14尾の腹側からアニサキスが見つかり、膜に囲まれたシストが形成されていた状態だったことからカツオが生きているうちにアニサキスが身部分に寄生していたことが確認されました。なお、カツオ90尾の背中側からは見つからなかったことから、魚屋さんやスーパーで背中側のサクだけが販売されていた状況は、食中毒リスクの低減に一定の効果があったと思われます。

カツオは生で食べることは、それぞれの判断によりますが、内臓への寄生が多いと腹側筋肉の寄生数も多い傾向が認められているので、これも一つの目安として、おいしいカツオを味わっていただきたいと思います。自分でさばけると、自分で判断できるので、お勧めです!

天然の魚は、旬をはじめ自然の影響を受けています。このような情報は市場や魚屋さんが特に詳しいので、積極的に利用しておいしいお魚を食べてください!

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