アニサキスが潜む魚種は??クジラが増えたから食中毒が増えた?

アニサキス食中毒は増えている??

「アニサキス食中毒急増!」「食中毒件数が80倍に!」という言葉はウソではありません。が、実際には以前とそこまで変わらないのも事実で「法改正によって報告方法が変わり増えたように見えるが、実際はそこまで変わらない」という見方もできます。

2007年には6件だったアニサキス食中毒。2013年に法律が変わり、2018年に芸能人により話題になった事もあり、478件と約80倍!に急増しましたが、実は2014年の研究で年間7000件程度発生していると報告されています「こちら」。法律が変わって数を正確に把握できるようになってきただけで、今後実態に近い7000件まで報告数が増える可能性があります。そうなった場合に6件→7000件の1000倍に!と報道されてしまうのも困りますが、いずれにせよデータのとり方が変わった事が一番の原因です。

報道によって魚が危険というイメージが付いてしまったのは困りますが、データをとれるようになったことでわかってきたこともあるので、見ていきましょう。

アニサキス食中毒で特定されている魚種

厚生労働省に届けられた平成27-令和元年7年間の食中毒データは1450件。

このうち、アニサキスの食中毒は平均207件/年(7年で1400件)でした。

1400件のうち6割(870件)は盛り合わせなどのため魚種が特定できていませんが、魚種特定済みの4割から傾向は掴めます。

魚種別にサバ→カツオ→サンマ→アジ→イワシの順に多いので、この魚種をさばくときは特に注意した方がよいでしょう。

※カツオは2位ですが、「2018年にカツオにアニサキスが増えた理由」で説明しているようにこの年だけ突出して多く、この一年で7年合計の8割(106件中83件)を占めています。市場ではカツオの情報がすぐに共有されていたので、情報に強いお店から購入するのも大事です。

クジラが増えたから?

アニサキスの最終宿主はイルカやクジラです。クジラの個体数が増えている事は事実でクジラが増えたのでアニサキスが増えた!という話もあります。

が・・・寿命が魚より一般的には長いクジラという事を考えると、潮の流れや魚達の移動の方が大きく関係しそうです。温暖化の影響でクジラのエサが移動してそれに伴ってクジラも北上したり、ということも影響してきそうです。

サンマのアニサキス食中毒は、技術が発達したから??

刺身用の高鮮度のサンマが流通し始めた2000年頃から、関東や関西で焼いて食べるだけだったサンマがシッカリと冷やされることで生食できる鮮度で流通されるようになりました。

鮮度が高いまま流通できるようになったことで「腸炎ビブリオ」による食中毒は30年前と比較して1/100に激減していたりもしますので、段違いに鮮度がよくなったのはイイコトです。

一方で、昔は焼き魚にして刺身で食べなかった地域で刺身を楽しめるようになったことでアニサキス食中毒につながっている(ゼロとの比較なので増えたとも言えますが・・・)という側面もあります。

生のサンマの刺身は抜群に美味しいので、サンマの銀色の腹を見ると刺身が食べたくなりますが、自信が無ければ冷凍して食べる事をおすすめします。

一人一人が自分が許せる範囲とおいしさの追求を天秤に考えながら、楽しめるといいですね。

不安なら冷凍しても脂の旨さは楽しめます。上手な冷凍方法は「5分で刺身が食べれる時短裏ワザ」からどうぞ!生サンマは、自信がついてから安心して食べて下さい。

アニサキスの一生から、アニサキスが潜む魚種を考える

魚種のデータは、一般的によく食べられている魚種が上位にきているだけで、他の魚種が多く食べられた場合は順位が変動する可能性は十分にあります。

「どの魚にもいるかもしれない」と考えるのも大事ですが、一つの目安としてアニサキスの一生から考えるとわかりやすくなります。

アニサキスは「海を漂うアニサキスの卵⇒甲殻類(オキアミ等)⇒中間宿主(サバ、イカ、イワシ等等)→海生哺乳類(イルカやクジラ)⇒海生哺乳類の体内で成体(成虫)となり海中に卵を放出」という生活環で一生を過ごします。

各ステージで全てが感染するわけではなく、例えばサバが膨大な数のオキアミを食べた結果、アニサキスの一部がサバに居座る状態となります(全てが感染したら最強の生物になりますよね)

餌量を考えても魚→魚の感染力はそこまで高くないと考えられますが、オキアミを食べる魚は全て中間宿主の可能性があります。

日本周辺では、マサバ、スルメイカ、サンマなど150種が確認されていますが、上に挙げたカツオのように、年によっても潜む数などは変わります。

 

なるほど!とわかってくれた方は、「アニサキスにまけない!」ページからアニサキスについて詳しくなってください!

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