エビをさばく エビミソまで食べつくせ!背ワタと胃袋抜きを推奨!
エビのさばき方 二倍の値段でも買う価値があるエビ味噌も食べたい!
エビ味噌が酸っぱい、苦いのは、胃袋を食べているから。
セワタと勘違いして卵(カニでいうウチコ!)を捨てていませんか?
エビの頭はエビの重さの半分なので、有頭エビを無駄なく食べるために、5分程度でエビのさばき方をマスターして今後の人生を楽しくしてください。
オススメはエビ味噌(エビ味噌ってそもそも何?は「こちら」)。
難易度別に①~③の順に紹介しています。最後は「エビの鬼(変態の域)」になっていただきたい!※さばく順序はお好みで変えてもOKです。
①エビの殻を剥く(背ワタと胃袋を抜き、真水で洗って殻を剥けば、すぐにお刺し身にできます)
殻が柔らかいタイプの泳ぐエビは、指でもカラ剥きできますが、潮の香りが指に付くのを避けたい場合はハサミでもOK。ただ、身にハサミの傷が入りやすく時間もかかるので、爪先で切れ目を入れて殻を剥くのがおすすめ。
・エビを持つ
・切れ目を入れる
指なら腹側の泳ぐ足(スプーン状の足)の根元辺り。ハサミなら真横を切る。
頭部分は切れ目を入れず、↓ベルト状になっている泳ぐ足の部分からシッポの根元まで切ります。
・殻を剥く。
頭側のみ薄皮でつながっているので、身と殻をはがしていきます。
エビを回しながら・・・頭の薄皮は引きちぎり、シッポは慎重に。
しっぽの先を摘まみながらひっぱると、シッポの先までキレイに取れます。
うまくいかねぇ!しっぽが切れる!と切れている方はエビフライづくりの愛情ポイントにもなる「こちら」の裏ワザをどうぞ。ストレスが無くなります。
※イセエビなどの硬いエビも殻ムキの基本は一緒です。
↓頭を取ってから腹の両側にハサミで切れ目を入れてスプーンで身を取ります。
②エビのセワタ 背ワタのとりかた
エビのセワタは、気にしないでいいレベルの場合もありますが、砂が入っている場合があるので、背ワタを取る方法は知っておいた方がいいでしょう。
とり方は色々。料理方法や食べ方によって変えてください。
ゆでてしまうと取れなくなります。生の状態で取りましょう。
・爪楊枝で取る
殻があっても無くても曲げた関節の隙間からとる事ができます。キズは大きくなりがちです。
赤い線が背ワタ。青点に刺して↑方向へ。失敗したら緑戦に刺して↑方向へ。
・ピンセットで取る
胃袋も取れる上に、キズも小さくすむのでおススメ。詳しく教えちゃいますね。
頭の殻の真後ろ、親指の上側の隙間に黒い筋が見えますか?見えなかったら感じてください。
中央付近の黒いスジにグサッとピンセットを刺します。閉じた状態で刺し(傷は小さく)、途中で開いて中心を通る細い背ワタをガシっと・・
掴んでひっぱると、前後につながっている状態で背ワタが見えます。
さらに引っ張ると、頭側が切れます。
シッポ側にあるセワタが切れないように頭側にピンセットを引っ張っていくと、
引っ張られた結果、おしりの穴の境目で切れます。ここで長さチェック!
シッポのトゲの裏に肛門があるので、下の写真程度の長さセワタが取れたら成功!
このエビは背ワタに何も入っていないので取らなくてもよかったかな・・・・。
・ナイフで背開きor腹開き
俗にいう開きえびです。ゆでると鮮やかになってキレイ!
無頭エビ(頭が無いエビ)でも開く事で背ワタが取れます。
背ワタを切ってしまうことが多いので水で流すことになりますが、確実なのと、開く必要がある料理であれば開いてから取ることが多いです。
注意!卵は捨てちゃう?そもそも卵って知ってる?
身にある茶色や緑の物体が背ワタと思って捨てている人・・・・
カニのウチコを捨てますか?絶対捨てないですよね。
同様にエビの卵も食べましょう。緑色のスライム状の部分が卵で、ゆでると赤くなるのですぐわかります。
↑上のエビ:尾の殻をむいてから、背中側から切れ目を入れた状態。緑色の卵と黒い背ワタが見える。
↑下のエビ:尾の殻をむいて胃袋(左下の黒い部分)と背ワタを抜いた。
↓先ほどの上のエビの背ワタを取ってから茹でると、オレンジ色になった部分が卵です。
卵はスライミーで背ワタのように線ではないので慣れれば見分けられます。
生だと見た目はドロッとしていて美味しそうではないのですが、それはカニのウチコも一緒。
インスタントヌードルのエビも、赤っぽい卵と黒っぽいセワタがついていて見分けられるので、こちらもチェックしてみてください。
③胃袋のとり方
イタリアン等でロブスタ―を真っ二つにした場合シェフは砂袋などと呼び真っ先に取る部分です。
口の奥に胃袋があります。カニ同様、胃袋の中で食べ物を細かくしているので、魚の骨が入っている事も。砂なども入っていることもあり、ジャリットしたり苦かったりしますが、この胃袋を抜けばエビ味噌の入った頭部を楽しめるということ
脚をかき分けると口が見えます。
アゴ部分のエサをかきこむタイプの足を横にかき分けると、わかりやすい。
ピンセットを立てて差し込み、つまんで引っ張ると。。。胃袋が出てきます。
袋状のものが出てきます。↓このエビは背ワタに引き続き、胃袋も空でした。収穫前に餌をとめたのかな。
胃袋がわからなかったら、水を流してみてください。
うまく水を流すと、口側から入って胃袋が膨れて最後は消化管の方に流れる様子がわかります。
それでもわからなかったら、切り開いてください。↓このカニ同様に胃袋の中に歯が三つあります。
口で大まかに嚙みちぎってから胃袋の中で咀嚼するのかなぁと考えながら胃袋を知って、エビ味噌を楽しむために頑張りましょう!この一手間が幸せを運んできます。
胃袋と背ワタをとったら・・・
胃袋と背ワタを抜いたら真水でざっと洗って海水を洗い流し、そこから殻をむいて食べると旨味が落ちません。
自宅用は一尾ずつ丁寧に処理できるピンセットがおススメです。
手間はかかるので家でノンビリ楽しみながら。手間ですが、その価値はあります。
ここで加熱用のエビは加熱調理です。刺身用のエビは・・・先に進みましょう。
「エビの鬼」 エビ好きの食べ方の一例
これを知ったら・・・・後戻りはできません。変態向けの閲覧注意情報です。
見た目の関係で外食では難しいですが、旨さは保証します。
刺身グレードのエビを箱買いしてお正月など自宅で好きなだけエビを楽しむ方法です。
必要なモノ
・刺身グレードのエビ(アマエビ、ボタンエビ、クルマエビ、天使のエビ、マダガスルージュ等)
養殖場でホボ生きたまま冷凍したり、獲った舟の中で冷凍したり・・という最高鮮度のエビを見つけてください。
・ピンセット(千円くらいのチョットいいモノをエビ専用にして一生楽しみましょう)。
基本は上の説明通り。
①鮮度のよい刺身グレードのエビを準備
②背ワタを抜く
③胃袋を抜く
④真水で洗う
⑤殻を剥く
ここまでは、まぁ普通です。ここからは未知の領域?鮮度がいいエビが入手できたら是非!
⑥頭の殻をはがす
目の下の板状の部分を左手で持ちます。
右手で目の上のトゲトゲを持ち、
上に持ち上げながら後方面にメリメリメリと剥がします。角部分もキレイに身が剥がれます。
↓ペロンと剥がれました。
⑦エラと足をはがす
写真を撮るために一旦左手を離していましたが、⑥に続いて手を離さずに足をワサッと掴んで後ろに引っ張ります。
脚の根元のエラが剥がれていきます。
「ドヤー!」と、殻が取れました。
⑧お皿に載せる。
見た目より旨さを取る派の食卓。これは完全にお好みです。触覚は短くちぎりました。
目の部分がカワイイ!と思わないようなエビ嫌いの人がいる場合は、頭部分はコッソリ包丁で切り取ってコッソリ一人で食べてもいいでしょう。
鮮度がよいエビで、さばくときに真水で洗っていれば、目玉と口部分はガリガリと食べることもできます。が・・・お好みです。
体の仕組みを知れば隅々まで食べることができて、海の資源を守る事にもつながります。
無駄なく食べて、美味しい思いができたら言う事なし!
「こちら」からカニの食べ方も同様に説明しています。
カニは胃袋とエラがポイントで、取らないとジャリットしたり苦かったりします。
でも基本はエビもカニも同様です。隅々まで食べて幸せになってください。
エビのシッポをカリっと揚げて食べたい場合のコツは「こちら」から。