食べた魚介類で・・・標本を作ろう!
魚たちの標本を作りたい!
全身を目の前で楽しめる魚介類。600種類を超える魚介類が日本の市場に集まります。
地域、季節によって種類は様々。まさに一期一会の出会いです。
美しい色合いは残せないけれど、素敵な形や思い出は残せます。好きなものを集めてみましょう!
作り方
基本的に「肉や油分をなくして(無くならない魚もいますが・・・)速やかに乾かす」事で、ミイラのように保存できるようになります。
室外機や扇風機の風で速やかに乾きます。
キハダマグロのシッポ。骨を抜き、肉を取って形を整えて乾かしている。
保管方法
乾燥した場所に置いたり、チャック袋に入れて保管します。
標本の種類
どの魚介類のどの場所を集めるかは・・・お好み次第。私のお好み順に紹介します。
①歯
食べるモノによって色々な形があります。
ネコザメ、アンコウ、タイ、タチウオ、ブダイ。ゴリゴリ砕いたりグサッと刺したり。
太刀魚の返しが付いた歯!鮮魚も素敵だけど、骨だけも素敵!
②ウロコ
光りにかざすと年輪のような成長の跡が見えます。
一匹の魚でも体の場所によって形や大きさが違ったり、武器になっていたりする場合も。
サンノジの尾びれ近くの武器もウロコ。
③タイノタイ
胸びれの根元に隠れている鯛中鯛(タイノタイ)は鯛以外でも一匹に二つあります。
魚のような形の骨!ということで人気です。
マグロのマグロとタイノタイ。
食べているとこんな感じで見つかります。
④耳石(じせき)
頭蓋骨の中にある耳石はその名の通り石です。
魚によって形も大きさも違います。
コロンとした感じと、ぶつけた音が心地よく、真っ白なまま残るのでおススメ。
パッと見て魚の種類がわかるようになるかも?
⑤貝・貝がら
シッカリ食べつくした後に乾かすだけ。貝柱が残りやすいので爪などでガリガリしてから。
二枚貝は、木工用ボンドを何か所かに付けた後に、好きな開き具合にしてテープなどで固定して4~5時間で完成。
⑥甲殻類(エビ・カニ)
カニの甲羅だけが一番簡単。
足は・・・結構難しいけれど、やりがいアリ。
⑦軟体動物(タコ・イカ)
タコとイカはクチバシ、軟甲(骨)、水晶体、イカはさらに王冠を標本にできます。
コウイカ、アオリ、ケンサキ、ヤリ、スルメ、タコの軟骨
王冠(アメリカオオアカイカ) 熱をかけると縮んでしまうので注意。
⑧トゲ
ヒレに多いトゲ。ヒレは泳ぐためだけではなく、身を守るトゲも隠れています。
チョット危ないけれど、落とさない様にしながら危険なトゲを集めてみても。
鯛の第一背びれ。短いトゲがパカパカ動く構造。
肉に埋まっている部分が長い。
⑨水晶体
ちょっとレアですが・・・目の中心にある水晶体は乾かせば取っておくことができます。
ビー玉と一緒に遊んでもいいかな?
宝物は目玉です!って・・・なかなか言えない秘密になりそう。
スルメイカ標本セット。水晶体が透明なまま残る。
⑩骨
鯛の背骨。バラバラにならないように神経が通る部分に針金を通している。
神経締めはこの部分にワイヤーを通す。
あばら骨は立体的になるのでしまうのが大変。
収納場所なども考えて、集めましょう!
⑪シッポ
最初の写真にあったキハダ。黄色い小離鰭を残したかったので苦戦。
クロマグロより脂が少なく長持ちしたが、あぶらが出て匂いも強くなったため、1年ぐらいでお別れ。
海の生き物から作られる芸術品!
標本じゃないけれど・・・・
サザエのおばけのようなヤコウガイの殻で作られた螺鈿細工(らでんざいく)は、真珠層の美しさが綺麗です。
さて、楽しそう!と思ったら、色々な魚をさばいてみましょう!
「こちら」でケガせずラクチンな魚のさばき方を紹介しています。