保育園での魚食普及活動例 タイ、エビ、カツオブシ
カツオブシ、マダイ、エビを用いた保育園での活動例(約50分)です。
●衛生面の注意
園内にいる0歳のお友達がおなかを壊さないようにしました。海水中の腸炎ビブリオ、内臓中の細菌は真水で落ちので、下記のようにしました。
マダイ:刺身用の新鮮なマダイのエラ、内臓を取り除き、ヒレや口は開けて歯ブラシでこすり、粘膜のぬめりを取りながら真水でしっかりと洗い、キッチンペーパーで水気を拭きとりました。
また、直前までエラや腹にキッチンペーパーを詰めておき、床に水が落ちないようにしました。
お店で処理をしてもらってから園で真水で改めて洗ってもいいでしょう。
エビ:刺身用グレードの冷凍エビを園内で20分程度流水解凍しました。
※養殖後すぐに冷凍されたエビや船の上で冷凍された新鮮なエビは、スーパーなどでお願いすれば手に入ります。20-40尾と多くなりますが、BQFという、氷の中にエビが詰まった商品を実施場所で解凍するのがオススメ(触角が折れずに長いまま残るため)
触った後はすぐに手を洗ってもらいました。
●鯛
鯛を触ろう!
人差し指でゆっくり触ればケガはしない。ひんやり冷たい魚の体、トゲトゲチクチクしているヒレのトゲ、プニプニ柔らかい目玉、口も開けて歯を触らせる。
何色?:鯛は赤のイメージがあるけれど、青い色も交じっていたり、キラキラ光っている所があったり。深い海に住んでいる鯛は、敵から食べられない様に、そして餌に見つからない様に見えにくい赤い色になっている。
泳ぐヒレ:ヒレをパタパタ動かして泳ぐ事を説明。食べられない様にトゲトゲチクチクして身を守っているので、食べる時には注意!みんなの足は二本。魚の足は腹ビレで2枚。みんなの腕は2本で胸ヒレも二枚。
歯:口を開いて歯を見せる。良く噛むために歯がある。
おしり:シリビレの前。口からご飯を食べて、おしりからうんちになって出てくるのは皆と一緒。おなかは大事なので、みんなのお腹も何かで守られている。ホネ守られていて、自分で自分のおなかを触ってみると硬いあばら骨がある事が分かる。お魚も一緒。魚を食べる時に注意して食べよう。
●カツオブシ(食べる場合は個食パックが楽で安心)
鰹節(固まり)を見せ、おさかなには見えないけれど、実はお魚です。
ケズリブシを見せて、タコ焼きやお好み焼きの上に乗っている茶色いモジャモジャ。
生きているみたいに動くのを見たことがあるかな?など、徐々にヒントを出す。
「おさかなぬりえ」のカツオページを見せて、カツオを説明。この魚をお湯で茹でて(熱いお風呂に入れて)乾かすと硬くなる。木みたいだね。
鰹節の堅さを体験するためにグーパンチでかつお節をコンコン叩かせる。
先生がスプーンで鰹節を叩き、固そうな音を聞かせてから、削り器を使って硬いカツオブシを削る
触ると痛くて血が出るから手は後ろにして見学。
聞く:「静かにしたら削る音が聞こえる」と小さな声で説明。シュッシュッという削る音を聞かせる。布団みたいにフワッフワに柔らかくなっていることを説明。
嗅ぐ:カツオブシの匂いを嗅ぐ。フリカケのにおいだ!などの声が上がる
●エビ
泳ぐエビは触角や体の表面がツルツルで気持ちよい。シッポや頭の先はトゲトゲ痛い為、そっと触らせる。
長生きの象徴の話し:ヒゲが長くて腰が曲がっていて、まるでおじいちゃんみたいだから、長生き出来そうなのでお正月等に食べられる事が多い事を説明。
足の説明:エビの足は沢山で26本!スプーンやしゃもじみたいな形の泳ぐ足、爪楊枝や棒のようなとがった足、ハサミになったご飯を食べる足。
泳ぐ足の腹側から殻を剥いて、お手伝いする。お味噌汁にすれば完全に熱がかかって安心。
魔法でエビの色を変える:目をつぶらせて10秒数えている間に、お湯に入れてエビの色が変える。
元々赤いエビ(深い海にいるボタンエビや甘海老等)は色が変わらないが、浅い海にいるエビは、黒っぽい色の色素が壊れて隠れていた赤い色が目立つようになる。
※やけどに注意。お皿にやかんでお湯を注いだり、直前にお鍋のお湯を運んだり、年齢や人数によって注意が必要。
試食が難しい場合は園の先生方にしっかり食べていただきます。
魚の骨の位置など、鯛ぐらいの大きさで食べると自信をもって子どもたちに説明できるようになるという声が届いています。